2021年8月25日 06:00
子供のため開催のはずが…「使わない五輪駐車場」が子供のスポーツの場を奪っていた!
「この仮設駐車場は東京都から公園を借り受け、組織員会が整備したものです。もともとオリンピックとパラリンピックの観客を乗せた大型バスを停める予定でした。しかし、両方とも無観客になったので、使われていないということです」
もともと有観客を見越して整備されたものだったのだ。仮設駐車場としての役割を終えれば、原状回復したうえで東京都に返還されると予定だという。だが、8月16日にパラリンピックの無観客が決定したのちも、いっこうに都民に返すための工事などが行われている気配はない。
「まだ、学校観戦で使う可能性があるから現状のままにしています。使うか使わないか、どうなるかはまだわかりません。学校観戦は組織委員会ではなく、都の主催ですから、現在は都からの指示を待っている段階です」(担当者)
菅義偉首相(72)や小池百合子東京都知事(69)をはじめ、政府や五輪関係者は「スポーツを通じて子供に夢や感動を伝える」ためにオリンピックとパラリンピックを開催すると強調してきた。
だが、まったく使っていない駐車場によって、多くの子供たちから、スポーツや遊びの機会を奪ってしまっては本末転倒ではないか。そう聞くと、組織委員会の担当者はしばし沈黙したのち、言葉を選びながらこう言った。