2021年11月15日 06:00
永井真理子 苦しめた厳しい高校の寮生活…ギターも弾けず先輩の靴磨き
■全寮制高校での生活は「ザ・体育会系」
そんなこともあり、自分のギターが欲しかった永井さん。父親と、岐阜県にある全寮制の高校に合格することができたら、買ってもらえるという約束を交わした。
「合格して約束どおり、買ってもらえましたが……。お習字の先生をしていた達筆な父に、新品のギターケースに大きく縦書きで『永井真理子』と名前を書かれて、すごく恥ずかしかったのを覚えています」
憧れ続けたギターを入手したが、寮生活は厳しく、音を出すことを禁止された。
「まったく練習できませんでした。同室には先輩もいるため、下級生は先輩の背中を流したり、靴磨きをしたり、完全な体育会系。つらくて逃げ出す生徒もいましたが、だいたいは敷地内の森で発見されるんです。文通相手の男の子から送られてくるカセットテープで、ナイアガラ・トライアングルの曲を静かに聴くのが、私の唯一の癒しでした」
『笑っていいとも!』の存在を知ったのは、そんな高校時代だった。
「『どうやら、お昼に面白い番組があるらしい』と噂で聞いていたんだけど、寮では見られないから、夏休みやお正月に帰省したときの楽しみになっていました」
高校を卒業した直後、永井さんの父親は他界。