2021年11月13日 06:00
今井絵理子氏「どんな時も笑顔でいこう」聴覚障がいを抱きしめ誓った覚悟
息子にとってはたったひとりのお母さんなのだから、しっかり前を向いていこうと。息子は耳が聞こえないぶん、目から入る視覚の情報がすべて。その中でお母さんがずっと泣いていたり、くよくよしていたら、自己肯定感が育たないと思ったんです。これからいろいろな壁があるかもしれないけど、ちゃんと乗り越えられるんだよ、という姿を、私が見せていかなくちゃと思いました」
目からの情報がすべてである息子の礼夢くんのため、礼夢くんが今井氏や友達と楽しく笑っている写真を並べた。四季を感じてもらうために、春は桜を見に行き、夏は沖縄の海へ、秋は栗拾い、冬は雪だるまを作った。息子の感性を豊かにすることとともに彼女が子育てでいちばんこだわってきたのは、息子の意思を尊重することだった。
「私自身、デビューの話をいただいて、12歳で沖縄の親元を離れて東京に出てきて、夢を叶えるために頑張ってきました。今だからわかるんですが、両親も心配で仕方なかったと思います。
それでも最後は『あなたが決めたことだから』という言葉で送り出してもらったので、息子にもいろいろな選択肢を与えて、決めるのは自分だよ、と教えることを大切にしてきました。
例えば雨の日に履いていく靴について。