2022年1月17日 06:00
立憲前議員が危惧する“提案型野党”への転向ーー「“批判”こそ必要なのでは」
民主主義を大きく後退させる可能性がある危険なことだと思っています」
川内氏がそう考えるのは“批判”によって、政府の政策を正しい方向に修正してきたと自負しているからだ。
「“批判”し、追及することで、国民の利益を守った事例はたくさんあります。最近でも、導入予定だった大学入学共通テストへの英語民間試験を『受験生の経済状況や居住地域によって差が生じることがあってはならない』と“批判”し、見直しを実現させました。新型コロナウィルスの持続化給付金については、大手広告代理店や人材派遣会社などが委託費と称した多額の“中抜き”をしていたことを“批判”した結果、改められています。ほかにも、10万円の一律給付金や大企業非正規の休業支援、子育て世帯の給付金など、政府案を野党が“批判”し、提言していった結果、よりよい制度として実現してきたのです」
■“提案型野党”は民主主義に資するか
しかし、選挙結果を見る限り、こうした“仕事”は有権者から評価されているとは言い難い。
「私を含め、政権と激しくやりあってきた仲間たちが落選したというのは、相手にまた格好の材料を与えてしまったかなという、忸怩たる思いがあります。