2022年2月17日 06:00
「厚労省に忖度している」専門家が感染研のオミクロン株報告書を痛烈批判のワケ
「国の機関である感染研は、当然、厚生労働省とすり合わせをしていると考えられます。いまさらエアロゾル感染が主だというと、これまでそれを否定する発信をしてきた(分科会会長の)尾身(茂)さんや大臣の顔がつぶれてしまい、責任問題になりかねないという考えがあるのではないでしょうか」
感染研が政府の方針に合わせて、もはやデタラメともいえる古い見解をいまだに押し通し、感染拡大に歯止めをかけられないでいるとすれば、許されることではない。
「感染研は政府の判断に科学者のお墨付きを与えるための“御用機関”のように見えてしまいます。感染症研究のトップとして、科学者の良識と矜持を見せてほしいです」(清水教授)
公開質問状が出された7日後の8日、本堂准教授のもとに感染研から回答が届いた。8日午前に催促をしてやっと届いた返事だった。
だが内容は“ゼロ回答”といっていいレベルのものだ。
「日本学術会議の科学者の行動規範に、“科学者仲間から質問があったらきちんと答えなければならない”ということが書いてあります。それをやらないとすると、もうそれは科学者とは言えないのではないでしょうか」(本堂准教授)
「下手に回答できないから逃げるしかないと考えているように見えてしまいます」