世良公則語る『カムカム』歌唱シーン秘話「あえて生歌にこだわった」
さらに戦後は息子と戦ったアメリカの進駐軍相手に演奏するジャズバンドを斡旋して、懸命に生きる姿が描かれている。
「上白石さんは、コロナ禍でさまざまな制約がある中、朝から夜中まで撮影しているのに、明るく凜としていました。子役の子たちの面倒も見るから、甘えられてね」
戦災孤児だった錠一郎の子ども時代を演じた柊木陽太くん(10)とは“セッション”を楽しんだ。
「陽太くんはギターを習っているようで、音楽のセンスがありました。『パパラ、パパラ』と口でトランペットの音マネをしてセッションするシーンがあったのですが、すごく上手で、監督からは『もう少し下手にやってください』と言われていたくらいです(笑)」
■撮影は“生の歌”にこだわった
音楽といえば、定一が進駐軍のパーティのステージで、ジャズの名曲『オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート』を熱唱したシーンが話題となった。
「定一役をお受けするときから、歌唱シーンがあることは決まっていました。ボクが歌えば『世良公則』をイメージされるので、これまでドラマで歌うシーンはお断りすることが多かったんですが、今回は真正面から受け止めました」
ドラマの撮影の場合、当て振り(録音した音楽に合わせて演じる)