2022年6月6日 11:00
特効薬ナシ、致死率は20%…猫・犬からも感染する“恐怖の出血熱”が全国で拡大中!
背景には、野生動物の生息域の拡大や頭数増加などが考えられています」
これからの季節が最も危険だと岡林教授は警鐘を鳴らす。
「SFTSのピークは、5~7月になります。春から夏にかけてのリスクが高いと思います。マダニが活発になること、草むらの茂り、アウトドア活動の増加、薄着になることなどの要因が関連していると思います。ただ、街中や冬場でも感染する人やペットがいるので要注意です」
では、ペットや自身の感染を防ぐにはどうすればいいのか。
「ペットを外に出すのは注意が必要です。ネコなら室内飼いに、イヌの散歩では茂みには近づかず、散歩後には体にマダニが付いていないか確認して、もし付いていたら病院で取ってください。また、血液や排泄物、体液などから感染する恐れもあるので、体調の悪いペットにはなるべく直接触れないようにしてください。
もし自身やペットにSFTSの症状や疑いがある場合は、速やかに病院に行き、『ダニにかまれた』『体調不良のイヌネコに触れた』と伝えることが大事です」
ペットが感染した場合の問題点も岡林教授は指摘する。
「人に感染させるリスクがあるのに、隔離の法的基準がないんです。設備のない動物病院では入院できず、入院できたとしても高い入院費がかかるため、飼い主の元に戻す場合もあります。