くらし情報『パワハラ、プライバシー侵害の可能性も…弁護士語る“TikTokで新入社員を踊らせる”動画の危うさ』

2022年6月4日 06:00

パワハラ、プライバシー侵害の可能性も…弁護士語る“TikTokで新入社員を踊らせる”動画の危うさ

一見すると、わきあいあいと楽しそうに見える「新入社員ダンス」。しかし、その運用の仕方次第では、パワーハラスメントに発展する可能性がないだろうか。そこで本誌は、労働問題に詳しい日本労働弁護団常任幹事の嶋﨑量弁護士に話を聞いた(以下、カッコ内は嶋﨑弁護士)。

「例えば、ダンスが好きで自発的にダンス動画に参加するのであれば、パワハラにはならないでしょう。ですが、断りづらいといった理由でしぶしぶ参加するとなれば、パワハラになる可能性は相当高く、業務命令として許されないでしょう」

具体的にどのような側面がパワハラとみなされるのか、嶋﨑弁護士は次のように解説する。

「上司が部下の新入社員に、ダンス動画への参加を命令したことを前提とすれば、職場の優越的な関係を利用したものになり、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものではないか、労働者の就業環境が害されるものでないかが問われます」

嶋﨑弁護士は「新入社員のダンス動画は会社の宣伝にもなっていますので、ある程度の必要性はあるかもしれません」と言及する一方で、こう指摘する。「人前で踊ることやその動画が広く発信されることに対して、『恥ずかしい』『嫌だ』といった羞恥心を覚える人もいます」

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