2022年6月10日 06:00
「ぐらっと来たら火の始末」は時代遅れ?最新の地震火災対策を専門家が解説
しかし、現在のガスコンロは、大きな揺れを感じると、自動的にガスが止まるマイコンメーターが搭載されています。そのため『グラッときたら火元から離れる』がやけどを防ぐためにも正解。防災対策もアップデートする必要があるんです」
もちろん揺れで付近の可燃物が落下すれば燃えてしまうので、コンロの近くには布巾など燃えやすいものは置かないようにしよう。
地震において気をつけたい“火元”には、ストーブ、仏壇のろうそくなどがあるという。
「最近のストーブは転倒すると火が消える装置がついています。しかし、古いストーブを使っている場合には揺れによって倒れた際に、周囲の可燃物に引火してしまうことが。また、仏壇のろうそくも、揺れで倒れると火事のもとですから、その場を離れるときは必ず消すようにしてください」
■停電復旧時にも注意が必要!
さらに近年は、電気が原因で火災が起こることが増えている。
「’11年の東日本大震災では津波によるものを除く、火災の7割は電気が原因だといわれています。
古くなった延長コードなどが、建物倒壊や家具の転倒によってショートを起こして出火するのです」
日本配線システム工業会によると、延長コードの寿命は3~5年といわれている。