2022年9月9日 15:50
米では140万円学生ローン減免 日本では返済延滞29万人の奨学金地獄
さらに4カ月以降は民間の債権回収業者が取り立てを行います。奨学金には返済の猶予制度がありますが、返済を待ってくれるだけで1円たりとも減りません。
そんななか、岸田首相は奨学金の「出世払い制度」の検討を始めました。出世払い制度とは、在学中は奨学金の返済を国が一時的に肩代わりし、就職後は年収300万円以上など一定水準を超えたときに返済するというものです。
これで低所得時の返済は猶予されますが、単なる先送りにすぎません。返済がいつ終わるのか見えないまま、自分の奨学金返済に手いっぱいの方は、わが子の教育費まで手が回らない。だから子どもは持てないと考える人もいるのではないでしょうか。
また、返済不要の給付型奨学金について収入制限の緩和を検討するようですが、教育費負担の重い理系や多子世帯に限定だそう。
もっと幅広い支援が望まれます。
さらに心配なデータがあります。一般社団法人ひとり親支援協会が6月、低所得のひとり親世帯を対象に、コロナ禍の生活について聞きました。物価高騰などにより「生活が苦しくなった」「少し苦しくなった」と答えた世帯が92.3%。ひとり親の9割超が生活苦を訴える異常事態です。
岸田首相は「新しい資本主義」