くらし情報『年金積立金で株式投資…「アベノミクス」が高めた年金大減額の可能性』

2022年9月26日 06:00

年金積立金で株式投資…「アベノミクス」が高めた年金大減額の可能性

時の政権に合わせて自由な使い道をできる性質のものではないと思います。国民の理解を得られるのでしょうか」

『202X 金融資産消滅』の著書もある、野村投信(現野村アセットマネジメント)の元ファンドマネージャー・近藤駿介さんも同じ意見だ。

「ベンチャー企業は金融業界では“せんみつ”といわれています。千のうち3つしか成功しないという意味。当然、投資した会社がつぶれて株の価値がゼロになることだってありえます。年金加入者が若く、長期的な運用をするなら、リスクの高い分野で投資するというのも考えられます。しかし、団塊の世代が後期高齢者を迎えるいま、年金を確実に給付しなければならない。本来は、国債中心の安全な運用がセオリーです。
あえてベンチャーへ投資を始める理由が、見あたりません」

■アベノミクスのためにリスク投資を増やした

年金制度の現状を北村さんが解説してくれた。

「かつて年金は、受給者1人を現役世代6人で支えていました。支給額よりも、現役世代が納める年金保険料が上回っていたのです。しかし、少子高齢化が進み、将来的には受給者1人をわずか1.5人の現役世代で支えることになります。年金保険料だけでは足りなくなるので、余剰金を積立金としてGPIFが運用し、将来的に取り崩しながら、年金制度を維持させようとしているのです」

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