2022年11月26日 06:00
90年代の不倫は純愛だった!今では考えられない失楽園ブーム時の恋愛事情
映画版『失楽園』の主人公を演じた役所広司と黒木瞳
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代に夢中になった映画やドラマの話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’90年代”を振り返ってみましょうーー。
「’95年9月、日本経済新聞で渡辺淳一さんの小説『失楽園』の連載が始まりました。性描写もある不倫を題材にした小説が、全国紙に掲載されたことが話題となり、サラリーマンたちは通勤時間に食い入るように読んでいました」
そう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(54)。
“実際に自分にはできないけれど、願望はある”不倫をテーマにしたテレビドラマは、’80年代から人気コンテンツだった。
「『くれない族の反乱』(’84年・TBS系)は、単身赴任の夫がかまって“くれない”ことから、主婦がパート先の男性と恋に落ちてしまうラブストーリー。“金妻”の愛称で親しまれた『金曜日の妻たちへ』(’83年・TBS系)は、郊外の新興住宅地に住む夫婦による不倫の物語。どちらの作品も、働き詰めで家庭をかえりみない夫と、専業主婦の妻との間に心のすれ違いが生じ、不倫に発展しました」