天国の小林麻央さんと子どもたちとの強い絆 海老蔵が十三代目團十郎に
けっこう艶っぽい部分もあり、またお父さんには批判もあるようですが、実はこれもおじいさんの当たり役だったんです。祖父譲りの愛嬌もある勸玄さんに最年少で『毛抜』をあえてやらせようというのは、十三代目となった團十郎さんの『これからも、わが市川一門はかぶいていきます』という、宣言にも思えます」(関さん)
樹林さんも、『石川五右衛門』を作った当初から、まだ存在すらしていなかった「海老蔵の息子」を想定して本を書いたと語る。
「初演では、海老蔵と父親の十二代目團十郎さんに共演してもらいました。そのときから、いずれ海老蔵が團十郎となり、その息子が海老蔵を襲名したら、十三代團十郎の父子で『新・石川五右衛門』をやってほしいと思っていました。これぞ歌舞伎の醍醐味と思いますし、またいずれ実現するでしょう。僕らがカンカンと呼ぶ勸玄君は、お父さんより稽古好きなようですから(笑)。僕はあえて海老蔵と呼びますが、彼はゴシップも含めて、歌舞伎界のトップとして、ずっとPR役を務めてきているのだと思います」
かつては、自ら「歴史的にも團十郎は短命です」と、半ば宿命を受け入れるかのように語っていた十三代目だったが、特に父親になってからは、「團十郎の業」