2023年2月9日 15:50
コロナ後遺症 オミクロン株で「睡眠障害」が2倍以上に…「脱毛」「味覚障害」は減少
「オミクロン株に置き換わって以降、新型コロナ後遺症による症状の傾向は大きく変化しています」
こう話すのは、岡山大学病院の「コロナ・アフターケア外来」で後遺症患者を診察している、大塚文男副病院長。
岡山大学病院では‘21年2月~‘22年12月までのコロナ後遺症患者526人を対象に、従来株・デルタ株・オミクロン株ごとに症状の違いを調査し、最新結果を発表。
オミクロン株以降の男女比はほぼ同じだが、患者の年代で最も多いのは40代(25%)。
30~50代で全体の61%を占めており、後遺症を発症するのは働き盛りの年代に多いことがわかる。
「従来株、デルタ株の後遺症は、『味覚障害』『嗅覚障害』『脱毛』の症状が目立っていました。しかし、現在のオミクロン株ではそれらの症状を訴える患者さんの割合は減少。反対に、『睡眠障害』を訴える患者さんの割合が、これまでの2倍以上に増加したんです」(大塚副病院長・以下同)
睡眠障害とは、なかなか寝つけない(入眠障害)、夜中に何度も目を覚ます(中途覚醒)など、睡眠に何らかの異常がある状態のこと。
また、睡眠障害と併せて頭の中がモヤモヤし、霧がかかったような状態になる「ブレインフォグ」