電話での還付金詐欺が過去5年で最多の4800件超!“2度騙す”悪質手口実例と対策法
私どもはみずほ銀行なので、みずほ銀行をポンと押して。そう。次は支店を……」
本当は振込先を指定しているのだが、母は還付金を送ってくる「振込元」だと思わされていた。
「次はお母さんの受領番号の登録です。6ケタの番号を言いますよ。1・9・5・3・6・9です」
ATMの画面には「振込金額」という表示があるはずだが、機械に疎い母は操作することで精いっぱい。金額という認識はないまま、まんまと19万5千369円をだまし取られた。さらに詐欺師は、
「エラーが出て登録できません。
ゆうちょ銀行なら確実なので、ゆうちょの口座を持っていませんか」
都市銀行からゆうちょ銀行にATMを“ハシゴ”させられ、被害総額は約70万円。翌日警察や銀行に被害を届け出たが、お金が戻る可能性は限りなく低いそうだ。
いま記者がもっとも恐れているのは、母が再び詐欺にあうことだ。詐欺被害者は、詐欺師からするとだましやすい“カモ”。新たな詐欺の標的にされやすいという。
実際“オレオレ詐欺”に2度あった事例を警察庁が紹介している。
当時73歳だった女性は息子を名乗る男からの電話でオレオレ詐欺にあい、200万円をだまし取られた。