コロナ第10波で入院患者が急増 40~50代が肺炎に至るケースも増加中
ですから正確な罹患者数の把握できない状況になっています」(水野さん)
水野院長は5類移行前、“クラスター対応班”として、大阪府内の介護施設に出向き、診察や抗ウイルス薬の投与などを行ってきた。しかし現在は、診療依頼を受ける介護施設は一部に限られているという。
「多くの方は軽症ですみますが、20人罹患したら1人は入院治療が必要になる。その後、食事を摂れなくなって亡くなる方も少なくありません。
インフルエンザでも同様のリスクはありますが、こちらは抗ウイルス薬を処方されるので、その分、回復は早いと思います」(水野さん)
前出の公平さんも、第10波でコロナ肺炎の入院患者が増加傾向であることの要因を、こう分析する。
「当院に搬送される高齢者の多くは、感染初期に抗ウイルス薬を服用していなかった方が多いようです。5類移行になってから、3割負担で約9,000円、2割負担でも6,000円かりますから、躊躇されているではないでしょうか。
ただ、基礎疾患があったり、高齢の方に関しては、できるだけ抗ウイルス薬を服用されることをおすすめします。
また、オミクロン対応型のワクチン接種を受けている方の方が軽症ですんでいますので、〈まだ受けていない〉という方はご検討ください」