「向こう三軒両隣」は私が守る!マンモス団地の女性自治会長の奮闘
「佐藤さんのすごいところは、たとえ『ぶっ殺すぞ』と言われてもひるまず、相手と向き合い、最後には納得させる胆力。
その背景には、豊富な人生経験と知識からくる説得力があるんです。
ですから、いまだに何か起きると、『佐藤さんに相談しよう、教わろう』という声が出ます。
ただ、あのパワーに加えてアイデアマンですから、次々に新しい施策が飛び出すのはいいんですが、ときに私ら現場はてんてこまい、なんてことも(笑)」
時代の流れとともに、自治会を取り巻く状況も変わりつつある。「個人情報などの扱いもシビアになりつつありますし、若い人のなかには、『自治会に入って何かいいことあるの?』という声も実際に聞かれます。
今後は、若い世代との交流も大切と思い、すでに地方自治を学ぶ学生との勉強会なども始めていますし、近隣の自治会とのネットワーク作りなど、新しい展開も始まっています」
相談役となっても、前出の24時間対応でもわかるが、佐藤さんの生活は以前と変わりないようだ。
大山自治会ではこれから連日、8月後半に予定される夏祭りの打ち合わせが始まる。橋本会長は、
「コロナもあって5年ぶりの開催。
昔に比べて子供の数もぐんと減っていますが、なんとか盛り上げようと、周辺の子供会やPTAにも声かけしてるところです」