北原佐和子語る「認知症専門病院で准看護士」として奮闘中。ケアマネジャー業も兼務《あの80年代アイドルの今》
そしたら、スムーズにいきました」
介護の職場では「女優・北原佐和子」だと気づかれることはなかったのだろうか。
「施設では『女優』を名乗ってはいないので、気づかれることはほとんどありません。目の前のテレビに私が映っているのを見て、『あれ?』という表情をする人もいますが、一瞬だけですね。『似た人がいるなあ』というくらいの感覚なんじゃないでしょうか。
松平健さんや『水戸黄門』の出演者と一緒に撮った写真をお見せすると、とたんに反応が変わるんですけどね。『へえ~』って驚いて、私の顔と見比べて『全然違う』なんて言われることも(笑)。
元女優の利用者さんがテレビを見ているときに、ちょうど私の出演しているドラマが流れていたので、『あれ、私なんです』って言ってみたことがあるんです。90歳を超えていた方でしたがとても綺麗な方で、引退されてから何十年もたっていたはずなのですが、『セリフ言うときに顔が揺れてるわね』って。
痛いところを突かれました。バレたかって、自分ではわかってるんですよ、頭が動いてるって(笑)」
准看護師として勤務するかたわら、新たな試みにもチャレンジしている。
「去年の12月から自分がやりたいと思っていたケアマネジャー業務をグループホームで行っています。