くらし情報『被災地の77歳女性寿司職人、苦難続いても笑顔でいる理由』

被災地の77歳女性寿司職人、苦難続いても笑顔でいる理由

太平洋沿岸の野田村にも最大約18メートルという津波が来襲。死者は37人、建物流出・全壊は311棟と甚大な被害がでた。

3月11日、大きな揺れのあと、近くに住んでいる明美さんはすぐにトミエさんを車で迎えに来て、高台にある自宅に避難させた。だがテレビもラジオもない状況だったため、避難の直後に津波が村を襲ったことは、後で知ったという。

後日、店に戻ってみて2人は驚いた。冷蔵庫は倒れ、畳とテーブルが折り重なって、足の踏み場もない。泥がいたるところに入り込み、店内はめちゃくちゃな状況だった。藤乃寿司のある地区は、家屋の倒壊こそ少なかったが、1〜3メートルの浸水被害に遭っている。
いまでも入口のサッシには、1メートル80センチほどの高さのところに津波の跡が残っている。灯油がいたるところに流れ出し、未開封の酒まで灯油臭くて飲めなくなっていた。

「どれほどの水の強さだったのかと思いますね」(トミエさん・以下同)

だが、トミエさんには意気消沈している暇はなかった。頭に浮かぶのは、少しでも早く寿司店を再開することだった。野田村の銀行は津波で流されてしまっていたため、久慈市の銀行に相談に行くと、「野田村が復興するかどうかもわからないのに、再開資金なんか融資できませんよ」

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
漫画家・脚本家募集LPバナー 上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.