雅子さま 待ちわびた震災被災者を前にされたサプライズとは
この日集まった人々の多くが家族や友人を失っていた。皇太子ご夫妻はその悲しみを全身で受け止めるように、ゆっくりと花束を手向け、深々と拝礼されたーー。
このあとご夫妻は、特産のいちご栽培の復興を手がける亘理町の「いちご団地」を視察されている。震災後3回目となった今回の宮城ご訪問。震災3カ月後だった1回目とは、街の状況も、雅子さまの表情も違っていた。皇室担当記者が話す。
「6月4日に仙台空港の近く、岩沼市下野郷の住宅地を訪問されました。家や自動車はすべて津波に流され、瓦礫だけが広がっていて、あのときの雅子さまの硬直されたままの表情は忘れられません。
しかし、今回はまったくその印象が変わりました。被災地の人々の悲しみに寄り添う“優しい瞳”に、みなさんを勇気づける“笑顔”と、本当に表情豊かに接しておられました」
天皇陛下のご退位を前に、雅子さまが“皇后の重み”をいっそう感じ入られていると宮内庁関係者は言う。
「陛下のご退位後は、これまでのような被災地訪問はされないと思います。