くらし情報『「被害者の7割抵抗できず」伊藤詩織さん訴える性犯罪の惨状』

「被害者の7割抵抗できず」伊藤詩織さん訴える性犯罪の惨状

検査や治療、カウンセリングがすべてできます。それらが終わったあと、警察へ届け出をするかどうか、落ち着いて考えることができるんです」

さらに、今年6月、110年ぶりに改正されたばかりの性犯罪の刑法も、さらなる改善が必要だという。

「現状では密室で起こったレイプを罪に問うには、結局は被害者側が“脅迫”や“暴行”されたことを証明しなくてはならないことになる。だけど、被害者に対する調査では、約7割が被害の際に、体がフリーズして抵抗ができなかったと答えています。暴力を振るわれなくても恐怖心で抵抗できないことも多いのです」

こんな状況を変えるためには、「一人ひとりが、“おかしい”と思うことに声を上げて、我慢の連鎖をなくしましょう」と語る詩織さん。そんな詩織さんの後に続く人も増えている。

「私の本を読んでくださった読者の、『私も何か、自分ができることをしないといけない』という意見をよく見かけることがうれしいですね」

(※1)準強姦罪/酩酊状態などの心神喪失や抵抗できない状態で、相手を姦淫する罪。

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