夫の死で決意…「世界の山ちゃん」女社長の“凄腕経営”奮闘
「湿っぽくしたくなくて。会長だったら、明るく楽しく『サヨナラ』したかなって」
――発行翌日の9月2日。久美さんは、美容室に行ってから、会社に向かった。名古屋巻きにしていた長い髪をバッサリと切り、ショートカットで現れた久美さんに、社員たちがどよめいた。
「私、(代表を)やることにしました!」
肩書にはこだわりがあり、登記上は、久美さんが代表取締役社長だが、「業務がわかっていない私は、社長でなく、あくまで代表」と、謙遜する。だが、社内外の評価は高い。この1年は、組織の見直しと足場固めに費やした。
「これまでは、会長のトップダウンでやっていればよかったけれど、これからは社員一人一人が自分の役割を考えて、自らアイデアを出して進んでいきましょうと、組織を作り直すことから始めています」