くらし情報『真面目に生きていても…荻原博子が教える「老前破産」の恐怖』

真面目に生きていても…荻原博子が教える「老前破産」の恐怖

さらに、100万円未満の人が6.61%もいて、’05年以降、増え続けています。この金額が返せないほど、余裕のない人が増えているのです」

【ケース】住宅ローンで老前破産!

会社員のAさん(53)は、35歳のとき、頭金ゼロで新築マンションを購入。当初10年間の金利は2%。11年目以降は4%という住宅ローンを組んだ。10年もたてば、給料も上がるだろうと楽観的だった。

だが実際は給料は上がらず、マンションの価値も下がるいっぽう。妻は、息子が通う塾の月謝の足しにとパートを始めたが、返済11年目からの家計は困窮を極めることに。

そのうえ、勤め先が業績不振に陥り、虎の子のボーナスはカット。
貯金も底をつき、大学に進学した息子の進学費用は教育ローンでかき集めた。その結果、今はダブルローン地獄。

自宅マンションもすでに築20年が近いが、修繕積立金が不足し、老朽化が止められない。売るに売れないマンションとローンを抱え、悪夢にうなされる日々が続いている……。

「真面目に生きていても、何かのきっかけで、一気に借金地獄に転落してしまうーー。よく『老後破産』が問題だといわれますが、本当に怖いのは、40代、50代での『老前破産』なのです」
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