くらし情報『“心”がザワつくラジオ番組『テレフォン人生相談』の魅力』

“心”がザワつくラジオ番組『テレフォン人生相談』の魅力

2018年4月2日 11:00
 

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(イラスト:ちたまロケッツ)

『お笑い』→『海外ドラマ』→『マンガ』→『ラジオ』の4ジャンルを週替わりで、そのスペシャリストが“最推し番組”を指南する『今週の萌えガタリ』。今週は『ラジオ』ということで、『ラジオの時間』編集人の村上謙三久さんが最推し番組を紹介!

【最推し番組】『テレフォン人生相談』/ニッポン放送で毎週月〜金曜日11時00分〜11時20分に放送中(全国23局ネット)

これまで「面白い」「癒される」なんて番組を取り上げてきましたが、今回はガラッと変わって、心がざわつく番組を紹介します。『テレフォン人生相談』は1965年から続く長寿番組。

人生相談はラジオととても相性がいいんですよね。1人に長い時間をかけることができるし、顔を出さなくていいから、相談をするほうもされるほうもより本音を語りやすい。そして不思議なことに、相談者の声色や語り口からその人間性が強く伝わってくるんです。本当に驚くほどに。雑誌の人生相談だとこうはいかないと思います。だから、未だにいろんな番組で人生相談が行われています。

『テレフォン人生相談』の相談者は中高年が中心。パーソナリティが話を聞き出し、精神科医や弁護士、作家といった方々が客観的に返答するスタイルです。パーソナリティは日替わりで、柴田理恵さんも担当。テレビでは底抜けに明るい方ですが、この番組ではそれを封印して、じっくりと相談者の言葉に耳を傾けています。そうなるぐらい緊張感のある番組なんですね。

ほとんどの相談は「人間関係」に直結します。離婚、不倫、嫁姑や親子の確執、借金、そんな話のオンパレード。なかなかヘビーな番組で、隣家の電話を“盗み聞き”しているようなドキドキを感じます。

ある回では人生に行き詰っているという50代の男性が登場しました。友人に全面協力してもらって整体院を開業したけれど、スタッフに内部をかき回され、経営が悪化。自分もうつ病を患い、奥さんとも折り合いが悪くなり、さらに高齢の母に怒りをぶつけて大げんかしてしまい、関係が切れてしまったというのです。 

八方ふさがりの相談者に対し、回答者である男性エッセイストのマドモアゼル・愛さんはこんな風に言い放ちます。「こう言ったら悪いけど、みんなあなたが原因なのね」。自分が悪いと認めるところから始めるしかないと説き、「(あなたは)そんなに自分で考える能力がある人ではない」、「今さらになって、まだ何をカッコつけてるの?」と愛のある厳しい言葉を投げかけました。

この方は一からやり直すと決意されていましたが、毎回うまくいくわけではありません。過去には怒って電話を途中で切ってしまった相談者もいます。反対に温かい言葉に触れて号泣した方もいました。

自己弁護のウソを重ねるワガママな相談者に対し、回答者の先生方が「あなたが悪い」と指摘する瞬間は痛快でもあるんですが、同時に「自分にもこういうところがある」と言われたような気持ちになるんです。相談者を自分に置き換えてみると、心がヒリヒリして、ざわつきます。でも、音声を聴きながらそんな風に考え込むことができるのも、ラジオの魅力かもしれません。


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