『TOHO MUSICAL LAB.』がおよそ3年ぶりに再始動!高羽彩×有澤樟太郎×池田亮×東啓介座談会
なので、あえてバックステージものをミュージカルでやろうと思った次第です。
池田自分が初めて観たミュージカルは、初めて舞台に立つ人もいるような市民ミュージカルでした。ボーッと見ていたと思うんですけど、歌った瞬間にものすごく感動したんです。自分でもよく分からないんですけど、グツグツ湧き上がる言葉にできないものがあった。あの感情は何なんだろうとずっと思ってきました。
と同時に、僕、全然知らない歌を聞くのが結構好きで。全然知らない歌を聞いているのに感動してしまうことがあるんですね。そんなことを重ねて考えると、ミュージカルは登場人物がいきなり歌うものだと思っていたけど、でもすごくリアリティがあるものなのかもしれない。
歌が自分の心のどこかに引っかかるようなリアリティを持っているのではないかと思ったんです。
僕にとっては非日常だけど、でもリアリティも感じるもの。その辺りから、今回、お仕事もの、バックステージものを書こうと思ったんだと思います。
東ミュージカルの中の歌はひとつのツールでしかなくて、根本にはやっぱり思いがあると思うんです。思っていることを歌にして打ち明けたというだけで。
思いを打ち明けられないのはストレスですけど、それを歌にすることによって、ポップになったり、ラブソングに変わったり、すごくいろいろな色が見えてくる。