2022年12月9日 18:00
【ライブレポート】いずれ“現象”が追いついてくると予感させる、RQNY初ワンマン・ライブを観た。
Photo:石川浩章
曲が持っている求心力とRQNY自身のアーティストとしての存在感だけで、目が離せなくなる。
RQNY(ロニー)が、12月4日に初のワンマンライブ『LIVE AFTER THE PAIN(TS)』を行った。場所は渋谷TOKIO TOKYO。フリーライブということで、小さなライブハウスのフロアに集まったのは応募から選ばれた観客のみ。おそらく初めてRQNYの姿を目の当たりにする人がほとんどだろう。今年8 月31日に1st EP『pain(ts)』をリリース、謎めいたベールに包まれたまま楽曲の力だけで噂が広まりつつある彼。ライブハウスで対バンを繰り広げ叩き上げてきたようなタイプではない。そもそも現時点でステージに立ったことも数回しかない。
かと言って動画サイトやSNSで注目を集めてきた“ネット発”のタイプ でもないし、ヒップホップのアーティストのようにフィーチャリングや客演で名を広めてきたわけでもない。あらゆるシーンに属さず、孤高のスタンスのまま音楽活動を行ってきた。
ということもあって、集まったお客さんにとっては初めてのことだらけだっただろう。現時点で世に発表された曲も数曲しかないし、そもそもどんなスタイルでライブをやるのかということ自体、あまり知られていない。