くらし情報『舞台女優としての存在感をみせた大竹しのぶ、吉右衛門最後の石川五右衛門など 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2021年お芝居myベスト』

2021年12月31日 07:00

舞台女優としての存在感をみせた大竹しのぶ、吉右衛門最後の石川五右衛門など 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2021年お芝居myベスト

吉田は他界した蜷川幸雄氏の演出を継承して5作目。ヘレンの石原さとみ、バートラムの藤原竜也に生き生きと芝居をさせた。蜷川氏への熱いレクイエムになった。(5月15日所見)

舞台女優としての存在感をみせた大竹しのぶ、吉右衛門最後の石川五右衛門など 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2021年お芝居myベスト

『ガラスの動物園』より左から麻実れい、岡田将生写真提供/東宝演劇部
③上村聡史が挑発的に演出した『ガラスの動物園』(シアタークリエ)は俳優の演技、美術(装置)、そして挿入された音楽にしても立体的な舞台となって刺激を受けた。日本でも多くのカンパニーが上演してきたが上村演出は過去にはないスタイルを持ち込んだ。母親アマンダの麻実れいは逃げた亭主を怨んでは若き日に拘り、娘ローラを溺愛、息子トムへの過剰な期待から口うるさいがむしろ普通の母親像をややヒステリックに好演。トムの岡田将生は口汚い言葉を叫ぶように吐き、若者の苛立ちが浮き彫りになった。三位一体の家庭劇である。
(12月14日所見)
舞台女優としての存在感をみせた大竹しのぶ、吉右衛門最後の石川五右衛門など 演劇ジャーナリスト・大島幸久が振り返る、2021年お芝居myベスト

こまつ座『化粧二題』より内野聖陽撮影:田中亜紀
④こまつ座『化粧二題』(サザンシアター)は2019年6月以来の再演だった。大衆演劇の座長に扮した男性版が内野聖陽、女性版が有森也実の一人芝居である。内野が演じた市川辰三に男の色気がプンプンと伝わった。

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