2021年9月13日 12:00
“品格”を大事に男役を追求、 宝塚歌劇団星組男役スター・愛月ひかる退団への思い
指先まで神経が行き届いた男役像をしっかりとお見せしたいと思っています」。
タカラジェンヌとしての“品格”を最後まで大事にしたい
2007年に宙組に配属され、新人公演やバウホール公演で主演を務めるなど、早くから注目を集めてきた愛月。一番最初のターニングポイントは2015年の『TOP HAT』で、初めて三枚目の役を演じたことだという。「三枚目をやったことでお芝居の感覚がさらに開けました。役者として作品に必要である存在になりたいとか、作品の中で存在感を残せる役者になりたいと思い始めたのはその頃です」。そして2019年2月、専科へ異動したことを機に、自身の意識が変化した。「宙組時代は、本当にいろんなトップさんから学ばせていただくことができ、とても貴重な経験でした。ただ、上級生になってもいつまでも下級生感が抜けず、自覚が足りなかったのではないかと。
専科のお話をいただいた時は辛い思いもありましたが、専科時代にさまざまな組の下級生と接することで、私の姿を見て学んでくれている後輩たちもたくさんいるんだということに気付き、上級生としてもっといろいろと見せていかなければという自覚が生まれました。もっと自信を持っていいんだと」。