くらし情報『『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で開幕 パリのアトリエをイメージした展示空間も』

2024年4月5日 17:00

『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で開幕 パリのアトリエをイメージした展示空間も

長く展示室に滞在すれば、あるいは他の展示を見た後に戻ってくれば、その変化を楽しめる体感型の展示となっている。

『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で開幕 パリのアトリエをイメージした展示空間も

展示風景より
同展では、ブランクーシと関わりのあった画家や彫刻家の出品作もあり、ザツキンやイサム・ノグチの作品と並べて見ることもできる。そして、クライマックスとなるのは、「鳥」をモチーフとした作品群。ルーマニア民話の伝説上の鳥から得た着想や、パリの航空博覧会で目にした航空機への関心などを背景に、鳥の主題に本格的に取り組み始めたのは1910年代末のことだ。以後、自由に飛翔する力をもつ鳥は、生涯のテーマとなった。鳥の展示室には、突如として鮮烈な青と赤の背景パネルが登場するが、これもアトリエに見られたものだそうだ。制作の補助的役割があったと思しきフレスコ画には、青空を背景に飛翔する白い鳥が見える。垂直的な造形の《雄鶏》から、しなやかに弧を描く《空間の鳥》へ。
無限の天空へと向かって上昇するその抽象化されたフォルムは、展覧会タイトルの「本質を象(かたど)る」のひとつの究極のかたちとも見えた。

『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で開幕 パリのアトリエをイメージした展示空間も

展示風景コンスタンティン・ブランクーシ《雄鶏》1924年(1972年鋳造)豊田市美術館
『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で開幕 パリのアトリエをイメージした展示空間も

展示風景コンスタンティン・ブランクーシ《鳥》1930年ブランクーシ・エステート
『ブランクーシ 本質を象る』アーティゾン美術館で開幕 パリのアトリエをイメージした展示空間も
展示風景コンスタンティン・ブランクーシ《空間の鳥》1926年(1982年鋳造)

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