本日20:00よりYouTubeにて無料配信! リーディング演劇『「スマコ」~それでも彼女は舞台に立つ~ 』稽古場レポート到着
何よりも宮本亞門が特段に嬉しそうで、シーン稽古が終わったら、少しの休憩を挟んで、マスクを着用したまま初の通し稽古。筆者は稽古中に宮本亞門が全く水を飲まないことを心配していたが、それを忘れるほど作品が立体的になり、全シーン出ずっぱりで挑む大和田美帆の熱演も相まって50分の通し時間があっという間に過ぎ去った。とにかく、宮本亞門の大和田美帆に対する演出は注文が多くて細かい。大和田美帆には松井須磨子を演じる重圧もあるはず。さらに手練手管・経験豊富な俳優陣と対峙して挑むわけで、それでも、パワフルに通し稽古を乗り切った。
通しの後、キャスト・スタッフの熱気が換気で冷却されていくのがよくわかった。やはりリモート稽古では体感できない稽古場の醍醐味があるのだな…と、わかっていながらも体感してつくづく思う一夜になった。
そして、三回目の最終リモート稽古。
スタジオでの本番収録がもう明後日に控えているが、そこはさすがさすがで、役者陣は見事に芝居を仕上げていた。対面ではないが大和田美帆演じる松井須磨子の喜怒哀楽に胸が熱くなり、福士誠治演じる島村抱月の須磨子への愛と演劇に対する情熱が伝わってきた。たった三回の稽古で二人は愛憎入り混じる純度の高い濃厚な男女を表現していた。