くらし情報『上田久美子、宝塚歌劇団退団後初の舞台演出「不可視なものをちゃんと描いていきたい」』

上田久美子、宝塚歌劇団退団後初の舞台演出「不可視なものをちゃんと描いていきたい」

、やまだしげき(ダンサー、『田舎騎士道』にも出演)Photo by 2/FaithCompany
今回上演される2作品はいずれも、19世紀末にイタリアに生まれたヴェリズモ・オペラを代表する傑作。上演機会も多い作品だが、「ヴェリズモという言葉は真実、本物という意味ですが、この社会の本物を、しかもオペラを観に来た人たちが多分知らない世界を見せて驚かせようという意気込みがあったのではないかと感じます。それを、いまの日本でオペラを観る主に日本人のお客さまに対して、どうすれば当時作曲家の人たちが意図したことを提供できるかと思ったとき、今の日本の社会の中で私たちが普段見ていないもの、不可視なものをちゃんと描いていきたいと思いました」という上田。さらには、「初演当時の貧富の差が拡大していたイタリアの社会と、いまの日本の、社会全体が貧しくなっている状況は被るものがあると感じる。普段オペラではなかなか観ることのない、現在の日本社会の現実というものを、このオペラの中で重ねて見せることができないかと考えました」とも。オペラという枠組みの中で、そうした思いをより明確に表現するために彼女が着目したのは、語りと三味線の演奏、人形の動きによってドラマを伝える文楽のスタイルだ。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.