杉野遥亮の“変化”「昔より周りを気にしなくなりました」
それでも変わらないのは「正直でいたい」という気持ち
伸びざかりの今、杉野遥亮は刻一刻と変化し続けている。変わることを恐れない彼は、前に進んでいくだけ。だから、成長も止まらない。
「もう今、『恋です!』とか見られないです。もちろんそのときは良かったなあと思っていました。でも時間が経つと、『あそこはもっとああすれば良かった…』って気になってしまう。でもそれでいいんです。その瞬間にいいと思えるものをできるだけ多く残せたら、それでいいと思う、この仕事は」
そういう意味では、ちょうど1年前に撮影したこの『やがて海へと届く』は、2021年の春を生きた杉野遥亮のタイムカプセルみたいな作品かもしれない。
「たぶん演技の面で満足することはないと思う。でも今は、自分が目指すべき方向性だったり、こうやっていきたいっていうものがちょっと見えてきて、ここから自分がどう挑んでいくのか楽しみな時期ではあります。今言えるのは、映画というものに以前よりすごく欲が出てきました。2時間の中でその人の人生を生きる経験をもっともっとやっていきたい」
そうやって変わり続ける杉野遥亮を定点観測できることが、応援する人たちの喜びでもあるのだ。