2022年6月18日 12:00
映画『PLAN 75』磯村勇斗インタビュー、「“生きる”ということに対して何かを感じられる作品になっている」
それでリセットが起こって、汚いものはすべて流れて消えて、またゼロから始まるってことになりかねない。
ただこれだけ長い人類の歴史があって、軌跡があるので、そうもいかないとも思うし。だから本当に平和になってほしいと願うんですが、悲しことに一生平和にはならないとも思ってしまうんです。
――そんな未来を私たちは生きていかなければならないですよね。
難しいですよね。まさにこの“プラン 75”の世界でもありますけど、未来に希望がないのであれば死を選択するというのも一つの意見だとは思うんです。
けれど僕は、それはすごくもったいない考え方な気がしていて。せっかくなら最後まで見届けて死んでいく方がいいと思うんです。
確かに生きることは怖いのかもしれない。でも生きているということが大事で、生きていれば何かを解決する可能性はある。逆を言えば、生きることをやめてしまったら、変えられたはずのものを、変えられずに終わってしまう可能性がある。だから僕は少なくとも生きていくことをやめてはいけないと思うんです。
それで、自分が「違う」と感じたものに対しては声をあげていく。そういうことを積み重ねていけば、悲しい未来もきっと変えられると思うんです。