『フィリップ・パレーノ:この場所、あの空』開催中 箱根・ポーラ美術館の建築や立地をいかしたサイトスペシフィックな展覧会
写真提供:ポーラ美術館
国際的に活躍するフランス人アーティスト、フィリップ・パレーノの個展『フィリップ・パレーノ:この場所、あの空』が、箱根のポーラ美術館で12月1日(日)まで開催中だ。記者内覧会で行われたトークからパレーノの言葉を抜粋しつつ、展覧会を紹介したい。
フィリップ・パレーノは、1964年オラン(アルジェリア)生まれ、パリ在住。1990年代から今日まで、音、光、映像、彫刻、オブジェ、テキスト、ドローイングなど多岐にわたる表現方法で、現実/フィクション/仮想の境界を行き来するような作品を制作。作者性や既存の芸術の概念を問い、数多くのアーティスト、建築家や音楽家などと協働している。また、映画監督として『ジダン 神が愛した男』(ダグラス・ゴードンとの共同監督、2006年)なども発表。今秋には長編映画の撮影も控えている。
フィリップ・パレーノPhoto© Ola Rindal
同展の英語タイトル「Places and Spaces」の通り、パレーノが重視しているのは、ものとしての作品そのものよりも、場所や環境、建物に反応しながらどう作品を配置して展覧会をつくりあげるかということ。