10代の3人からなるバンド・ココラシカとは? ポップながらもどこかR&Bやシティポップのグルーヴを感じさせる注目バンド【オフィシャルレビュー】
そんな軽音楽部での結成に至るココラシカのストーリーはなかなか面白いのだが、それはまたの機会に。いずれにせよ、3年間の高校生活の間に、数々のコンテストで賞を獲るなど、ココラシカは高校生バンド界隈では有名になっていった。そして今年の春に全員卒業し、本格的に音楽の道を歩み始めたのである。
ココラシカの音楽の鍵は、やはりこうきのソングライティングだろう。父親が作曲家という家庭に育ち、幼少時から曲作りを行っていたというだけあって、その作風には10代とは思えない手慣れた印象を受ける。また、藤井風をフェイヴァリットに挙げることもあり、ポップながらもどこかR&Bやシティポップ的なグルーヴを感じさせるのが特徴だ。そして、彼が生み出す楽曲をボトムで支えるのが、らなとこたのリズムセクションである。らなは音楽好きな母親の影響で物心ついた時にはコンサートやライブハウスに連れていかれ、生の音楽を浴びるように育ったという。
RADWIMPSのようなバンドだけでなく、iriなどのR&Bも好む彼女のベースは、こうきが作る楽曲が持つグルーヴを体現しているし、ギターレスということもあってベースソロを披露するなどバンドならではのアンサンブルを補完する役割も担っている。