『劇場版ドクターX FINAL』──米倉涼子+豪華キャストのシリーズ集大成にして、最大の危機! 【おとなの映画ガイド】
大学病院を派手なドレスとヒールで闊歩する爽快感、「いたしません!」とはっきりモノ言う大胆さ、手術が終わるとガムシロを一気飲みする豪快さ。にもかかわらず、あれほど稼ぎがいいのにたこ焼き、ラーメン、神原紹介所での麻雀やりながらの缶ビールと、妙にオヤジ趣味なところ。語りだしたらきりがない大門未知子の魅力も「集大成」にふさわしい。
米倉、岸部を中心に、仲間の麻酔科医役・内田有紀、大学病院の元院長・西田敏行、腹腔鏡手術の魔術師・勝村政信、憎めない医師・遠藤賢一、気弱ながら温かい医師・鈴木浩介、元医療インフルエンサー・田中圭、頑張り屋の看護師・今田美桜といったメンバーは、ドラマシリーズから変わらず出演。新入りの研修医としてなにわ男子の西畑大吾、未知子の過去を知る医大同期として綾野剛、未知子の医学生時代役に八木莉可子が、新たに加わった。
脚本の中園ミホ、監督の田村直己は、まさにドクターXを生み出した名コンビ。緊張感あふれるサスペンスフルなドラマとユーモラスなシーンのバランスは、やはり絶妙だ。
よく考えると、スゴ腕のフリーランスという存在は、同じ中園ミホが書いた『ハケンの品格』にも相通じるところがある。