『劇場版ドクターX FINAL』──米倉涼子+豪華キャストのシリーズ集大成にして、最大の危機! 【おとなの映画ガイド】
あまりにも有名になった「わたし、失敗しないので」という決めゼリフ、これを聞くたびに水戸黄門の印籠シーンみたいな痛快気分を味わうけれど、でもそれは、大門未知子の“努力”と“責任感”あってのセリフなのだということを、本作はひしひしと感じさせてくれる。
神原名医紹介所のかわいい2匹の看板猫につけられた名前は、医者が主人公のアメリカのドラマ『ベン・ケーシー』『外科医ギャノン』からとっているし、大学の医局を鋭く描いた『白い巨塔』の教授回診シーンもパロってみせる。医師免許についてのせりふは、『ブラックジャック』を思い起こさせる。そんな遊び心を散りばめながらも、ハイテクな医療機器を駆使して神の手のような超人技でメスをふるう手術シーンの迫力は、ドクターものの作品のなかでも明らかにトップクオリティだ。
エンドクレジットで、西田敏行さんへの献辞が捧げられる。おとぼけ演技、一瞬みせる『アウトレイジ』の親分のような迫力、すごい役者さんだった。
文=坂口英明(ぴあ編集部)
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