2023年6月30日 12:00
「巨大ロボットアニメ」のデザインと映像表現の歴史を紐解く! 展覧会『日本の巨大ロボット群像』記者発表レポート
・巨大ロボットの“本物”を見た人はいる?
・アニメの制作素材は、すべて2次元である。
廣田氏は、「本物の巨人ロボットを見た人はいますか?」と記者たちに問いかけた。
お台場の実物大ユニコーンガンダム立像をはじめ、数々の実物大の巨大ロボットが全国各地に存在するが、それらは立っているだけのモニュメントでしかない。
ではテレビや映画館で見た巨大ロボットはどうか。どんなに大きなスクリーンに映し出されても、設計上の寸法とは程遠い。
アニメの原画は?これもやはり本物のロボットとは言えないだろう。
要するに、「巨大ロボットの“本物”は、人々の頭の中にしか存在しない」のである。
「美術館という立体的な場所で、人の頭の中だけに存在する巨大ロボットの“本物”を展示するにはどうすればいいか、それを一番に考えた」と廣田氏は語る。
原画を並べるだけでは表現できない、我々の頭の中にいる“本物”のロボットを体感できる展示。この前段を聞いただけで、誰もがワクワクするような内容だ。
続いて、本展の見どころ4点が解説された。一つずつ順を追って紹介したい。
① 巨大ロボットの「メカニズム」に注目!
「飛び出す絵本の中に入り込んだ感覚を味わってほしい」