菊池風磨、東京展公式アンバサダー就任を機に古代エジプトについて勉強中「無数に興味が広がっていく感覚がある」
例えば、今回の出品作品のなかで菊池が興味を持ったのは、ミイラとともに埋葬されていた副葬品のひとつである《カバの像》。
《カバの像》前1938~前1539年頃ブルックリン博物館蔵 Photo: Brooklyn Museum
「カバは死者の守り神だと僕も少し勉強したんですけど、なぜか足が折られてしまっているんですよね。折れてしまった訳ではなく、あえて折っているみたいなんですが、守り神なのにどうして?と気になって」
同展では、人や動物のミイラをはじめ美しい副葬品や葬儀のための道具など、古代エジプト人の死生観を表す葬送儀礼に関する作品なども紹介される。古代エジプトの青いカバの像は、世界各国の美術館にも収蔵されグッズなどにもなっている人気の品だが、監修を務める河江肖剰氏によると、狂暴なカバに来世で襲われることのないように、足が切り落とされて埋められたのだそう。
「こうしてひとつひとつの品々に意味があるんですよね。掘っていけば掘っていくほど、いろいろな新しい発見があるんだろうなと今でもすでに思っているので、どんどんそれを深めていきたいです。実は、ここ最近の僕の最大の「謎」は、なぜアンバサダーのお話を僕にいただいたんだろう?ということだったんですよ(笑)。