“黒幕”設楽拳一が気にくわない男たち。『連続ドラマW フィクサー』Season3の新キャストふたりに注目

誘拐されたのは、同社社長・氏原（加藤雅也）の娘、早紀（大友花恋）で、犯人は交換条件として埋め立て工事の中止を要求、その交渉役に設楽拳一が名乗り出る。長年見守ってきた早紀の命か、それとも社の命運を賭けた一大事業か……、そんな究極の局面にどこの馬の骨とも知れない男がしゃしゃり出ることが気にくわない大貫。そんな複雑に揺れる心境を、古田が静かな怒りをたたえて演じている。



また、もうひとりの注目したい新キャストが、東京都議会の“ドン”黒羽を演じる石坂浩二だ。前都知事のありえないスキャンダルによって行われることになった都知事選。突然の政局とはいえ手堅く素早く動く黒羽は元保育士の四方田（高島礼子）を女性都知事候補に擁立、民自党が推す政治評論家・川本（徳重聡）との一騎打ちに臨もうとする。ところが、ここでもあの男、設楽拳一が登場。前シーズンで冤罪をかけられながら法廷での戦いを乗り切った達哉を都知事候補に仕立てるウルトラCを繰り出し、戦局を混沌とさせるのだ。拳一の存在を漏れ聞いてはいたものの、やはり“どこの馬の骨”な男に計画を邪魔され、内心怒りを煮えたぎらせている黒羽。前シリーズまで西田敏行が演じた本郷に続く“大ボス”的キャラクターを、石坂がさすがの重厚な存在感で表現している。