
Photo:コザイリサ
筋肉少女帯、メジャーデビュー35周年記念ライブが、彼らのデビュー日に行われた。会場は、シブコー、現LINE CUBE SHIBUYAだ。チケットがソールドアウトした記念すべきライブの模様をレポートする。
今から35年前の1988年6月21日、ひとつのバンドがメジャーデビューした。名前を筋肉少女帯といった。世は、まさにバンドブーム華やかなりし頃の話。まさかそんなへんてこりんな名前のバンドが、平成を超え令和になってもなおサバイブしているとは、当時の誰も――当人たちですら――思ってもみなかっただろう。
しかし、デビュー記念日に行われたこの日のライブを見て感じたのは、途中で活動休止はあったにせよ、筋少が、いや筋少だからこそ長く活動できたのだという確信だった。
SEが鳴り響くなかメンバーがステージに登場すると、LINE CUBE SHIBUYAを満杯にしたオーディエンスは手にしたペンライトで華やかに迎える。1曲目にはいきなり大名曲「サンフランシスコ」が炸裂。シンセポップとハードロック、それにバロック音楽の要素が融合した高速楽曲だ。そのうえで歌われるのは、サーカス小屋の思い出を回想しながら恋人との別れを決意するという物語なのだ。