2021年5月13日 15:30
藤原竜也×石原さとみ×吉田鋼太郎、彩の国シェイクスピア・シリーズ第37弾『終わりよければすべてよし』開幕
撮影:渡部孝弘
彩の国シェイクスピア・シリーズ第37弾『終わりよければすべてよし』が5月12日、彩の国さいたま芸術劇場にて開幕した。
1998年のスタート以来、 芸術監督・蜷川幸雄のもと国内外に次々と話題作を発表してきたシェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指す彩の国シェイクスピア・シリーズ。新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、第35弾『ヘンリー八世』終盤4公演、第36弾『ジョン王』全公演が中止となり、シリーズの上演は約1年3カ月ぶり。
2016年に2代目彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督として就任した吉田鋼太郎が、 本シリーズを演出するのは『アテネのタイモン』『ヘンリー五世』『ヘンリー八世』に続き4作目。シェイクスピア作品の中でも問題劇と評される本作であるが、バートラムとヘレン、それぞれの成長物語としてフィナーレを飾るにふさわしい大団円となっている。
俳優として数々のシェイクスピア戯曲に向き合ってきた吉田だからこそ、長大なシェイクスピアの台詞であっても、一つひとつの言葉を観客に伝わるよう演者に指導し、最終舞台稽古まで細かい修正を重ねた。個性豊かな登場人物は、現代に生きる私たちにも重なる部分が多く共感できる作品に仕上がった。