2023年5月14日 14:55
舞台『キングダム』完走 築き上げてきた熱量がピークを迎えた大千穐楽オフィシャルレポート
山の民の王が民たちに命じ、また留める手の動きや、キャラクターが互いに理解を深め、握手を交わす様、目の動きなどが大きく映し出される醍醐味はまさに繊細にしてダイナミック。特に、この長い道のりのなかで、キャストそれぞれの役への理解、演じることの進化が映像からひしひしと伝わり、カンパニーと作品の底力が感じられ、信の三浦と嬴政の牧島が剣を交わす終幕まで、作品がここまで成長し続けていることを示したパワーに感嘆するばかりだった。
昼の部のカーテンコールでは、この回で一足早く千穐楽を迎えるWキャストの面々が挨拶。一人ひとりが、2月5日帝劇での初日から、5月11日札幌文化芸術劇場hitaru千穐楽を、これほど激しい殺陣の続く舞台で、誰一人欠けることなく、全員で迎えられた感謝を述べ、コロナ禍のなかで走ってきたキャストたちの、苦悩と深い思いが感じられた。
【紫夏】の石川由依は「『恩恵は全て次の者へ』を胸に生きていく」
【楊端和】の梅澤美波は、「この舞台での出会い全てへの感謝を」と。
【河了貂】華優希は「命を懸けてやってきた公演の一員になれて幸せ」という趣旨を、それぞれの言葉で語った。
【嬴政・漂】牧島輝は「ここまで余韻に浸る暇もなく駆け抜けてきて、このカンパニーで走り抜けられて幸せ。