GRAPEVINE、驚きと喜びが1曲目からアンコールまで続いていく日比谷野音ワンマンをレポート
ダメだ。曲目、書けない。ということを。
というか、そもそもそういうバンドじゃないか、GRAPEVINEは。それこそフェスなんかに出る時だって、代表曲目白押しみたいなセットリストでは、やらなかったりする人たちじゃないか。
自分がつい最近観た、5月5日の大阪の野外フェス『OTODAMA’24〜音泉魂〜』の時だって、「こんな真っ昼間やのに、わりとドス黒い選曲です、よろしく!」とか言ってたし、田中和将。
いや、それでも、あの時の方がまだなんぼか、ヒットパレード的なセトリだった。でも今日は違う。
「スピードスター縛り」のせいだからそうなっているのでは、決してなく。
たとえば、何年か前に出た、GRAPEVINEの歴史の中でも超重要じゃない? みたいな、驚きと興奮を食らわしてくれたあの名曲、あるじゃないですか。リリース以降はワンマンでもフェスやイベントでも必ず演奏していたし、だから僕も「あれはさすがに曲名を書いてもいいだろうな」という読みだったのだが、なんと、その曲、やりませんでした。というようなセットリストだった、この日のGRAPEVINEは。
田中和将(vo/g)
かと言って、普段ライブで全然やらないような、超レアな曲ばかりを集めました、というような趣旨でもない。