GRAPEVINE、驚きと喜びが1曲目からアンコールまで続いていく日比谷野音ワンマンをレポート
金戸覚(b)
「うわ、この曲で始める!?」「えっ、次はこれをやる!?」という驚きと喜びが、1曲目からアンコールまで続いていく時間。いや、アンコールの最後の曲などの、ほんの数曲は「うわ」や「えっ」ではなく「あ、なるほど!」だったかもしれないが、それらはごく少数である。
で、「やり慣れている曲」と「そうではない曲」の間に、演奏&歌の仕上がりの面でギャップが一切ない、どの曲も最上の状態で演奏され歌われていくところが、さすがGRAPEVINEである。
ステージセットも装飾もフラッグも幕も何もなしでコンクリむき出し、あるのはフロントの3人の足元に敷かれたカーペットと、アンプやキーボード等の機材と、亀井亨のドラムセットが載ったライザーと、照明だけというそっけなさも、GRAPEVINEらしい。
亀井亨(ds)
そして、日が暮れていくに従って、その照明が絶大な効果を発揮し始めるも、GRAPEVINEらしいし、日比谷野音らしくもある。曲間になると、今この場所を囲むように虫の声が響くのも、日比谷野音らしい。
3曲終えたところのMCで、田中、「千代田区の雨女たちよ、GRAPEVINEです! 晴れバンドの神通力も今日は効かんかなと思ったら、止んできましたね」