2024年5月8日 12:00
内田雄馬のエゴと覚醒「僕らは観られて初めて完成する存在」
今の玲王は、与えられたものの中で出来上がった御影玲王像です。だから彼は、「これは俺が欲しいものじゃない」、「与えられたもので満足できない」と言っていますけど、それは自分自身の意思がそこに則って積み上げたものじゃないからなんですよね。
だから、凪とは逆ですよね。凪は何もしたくないけど、彼自身の意思で「何もしたくない」を選んでいるのではっきりしているんです。玲王は自分の意思ではない部分があるから、その差はおもしろいと思いますね。
個性の裏付けが見えるようになっているのが面白い
――『EPISODE 凪』は、凪にとっても玲王にとっても一つの分岐点で、玲王にとっては初めてぐらいの挫折なのかな、と思うのですが、今回演じる上で気をつけられた点、意識された点はありますか。
今回の話は本編でも描かれている部分があるので、基本的に本編のときと、心情の捉え方とかは変わっていません。ただ、視点が変わることで、作品として見せ方が変わるので、本編とは違うディレクションをいただいてます。
本編はどちらかというと潔たちの視点なので、凪たちの感情の細かい動きはそんなに見えないんですけど、今回は凪たちの視点なので、感じていることをひとつずつ、より細かくリアルに表現して良い、とディレクションをいただきました。