2022年1月7日 07:00
「この映像は心を動かされます」樋口真嗣が語る『サンダーバード55/GOGO』
人形をつかって、ここまでドラマをちゃんと作ろうとした人たちはいなかったわけで、アメリカ映画の大作がやるようなことを人形劇でやろうとしていた。そういうことをやっていた人が過去にいて、それを観て育った人たちが同じことをやろうとしている。そのことが素晴らしいと思うんです」
樋口氏も2012年に東京で「館長 庵野秀明 特撮博物館ミニチュアで見る昭和平成の技」が開催された際、かつての特撮技術を駆使した短編映画『巨神兵東京に現わる』を手がけた。
「僕も同じモチベーションで『巨神兵…』をつくったわけですけど、かつてと同じ技術は使おうとしたけど、かつてと同じものを作ろうとはしなかった。何かを再現するということではなくて、昔の技術を使って、どこまで新しいことができるのか? 新しいイメージを見せることが自分たちが掲げたお題目でした。でも、この映画は昔と同じことを完全に再現してますし、それが許されることもすごいですよね。だからこの映像は感じ入るものがあるというか……心を動かされますよね」
日本語劇場版“構成のポイント”は?
樋口真嗣氏
だからこそ、本作では監修でも演出でもなく“構成”として参加した。
「構成をする上では基本的に3本のエピソードはいじらないし、演出的に何かするのではなくてそのまま見せたいと思いました。