くらし情報『新納慎也「劇場で一番泣いているのは僕かもしれません」 演出家デビュー作『HOPE』開幕直前インタビュー』

2021年10月1日 12:00

新納慎也「劇場で一番泣いているのは僕かもしれません」 演出家デビュー作『HOPE』開幕直前インタビュー

戯曲に初めて触れた時の印象から教えてください。

最初に「演出をやりませんか」とお話をいただいた時には3作ほど候補があって、すべてプロットの状態でしたが、僕がこの『HOPE』を選びました。この作品の主人公ホープは、ある作家の遺した原稿にずっと執着しています。それをはたして彼女は手放すことになるのかどうか……といった物語が、今コロナ禍において生活が変わり、考え方、生き方を変えていかなきゃいけない僕らの現状とすごく似ているなと感じたんですね。執着して大事に持っていたもの、それはある種、個人のアイデンティティのようなものだと。

例えば僕の場合だと、自己紹介をするなら「新納慎也です。俳優です」と言うと思います。この「俳優です」は、長年俳優として生きてきた僕のプライドであり、アイデンティティでもある。
それを手放すなんて考えたこともなかったけど、ホープはそういったことに直面するわけです。僕がもし俳優を辞めると想像してみたら……、え、結構すごく自由な、楽しそうな生活が待っているんじゃないか?ってちょっとワクワクしちゃって(笑)。もちろん一生俳優を続けていきたいと思っていますが、そうじゃない人生を考えた時、それはそれでまた楽しいかも、と。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.