特集上映「ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち」が開催
さらにルグラン最大の、そして最良のコラボレーターとして多くの名作を残したジャック・ドゥミの作品は4本上映される。名曲『Chanson de Lola』を生み出したドゥミ=ルグランのコンビ初作品『ローラ』をはじめ、ルグランの代表作とも呼ばれる『シェルブールの雨傘』、のちに繰り返し自身が演奏することになるスタンダード『マクサンスの歌(Chanson de Maxence/You Must Believe In Spring)』を含む名曲連発のミュージカル『ロシュフォールの恋人たち』、そしてルグランの流麗なメロディと愛らしい劇中歌が作品を彩る『ロバと王女』が上映される。
この時期のルグランと映画作家たちのコラボレーションは、単に“映画をつくる人と劇伴を提供する人”の関係ではなく、アイデアをぶつけ合い、時に共作者の関係になったり、時に嫉妬や複雑な感情が入り混じった関係になったりしながら、創作が行われた。その結果、今回の上映作品も“全編にわたってルグランメロディが流れまくる”作品もあれば、“彼のメロディは一部にしか流れていないのに、その存在感を強烈に感じる”作品もある。今回の7作品はいずれも名作な上に、ルグランと映画作家たちの火花の散るような駆け引きを感じられる作品ばかり。