5日(現地時間)に開催されたグラミー賞授賞式で、ヴィオラ・デイヴィスが最優秀朗読アルバム賞を受賞し、EGOTを達成した。EGOTとは、エミー賞、グラミー賞、オスカー、トニー賞の頭文字を取ったもので、エンタメ界における主要な4つの賞すべてを獲得した人のこと。ヴィオラは「キング・へドリー2世」でトニー賞演劇助演女優賞、「フェンス」で同演劇主演女優賞、映画版『フェンス』でアカデミー助演女優賞とゴールデングローブ賞助演女優賞、「殺人を無罪にする方法」でエミー賞主演女優賞を受賞し、EGOTに王手をかけていた。今回、グラミー賞では自身の回顧録「Finding Me」を朗読したオーディオブックが評価されて受賞となった。ヴィオラは受賞スピーチで「オーマイゴッド。私はこの本を6歳のヴィオラに敬意を表して書きました。彼女の人生、喜び、トラウマ、すべてに敬意を込めてです。まさに旅のようなものでした。そしてEGOTを達成しましたよ!」と語り、喜んだ。これまでEGOTを達成したのは、リタ・モレノ、オードリー・ヘプバーン、ウーピー・ゴールドバーグらで、昨年はジェニファー・ハドソンがEGOT入りを果たした。ジェニファーはヴィオラのグラミー賞受賞を喜び、彼女の受賞スピーチ動画を添えて「ヴィオラ・デイヴィスが18人目のEGOTになりました!」とツイート。「“生ける伝説”におめでとう!お祝いしなくちゃ!」と興奮した様子をつづった。(賀来比呂美)
2023年02月06日フェラガモ(Ferragamo)の2023年春夏コレクションが発表された。ハリウッドでの歴史を反映マクシミリアン・デイヴィス(Maximilian Davis)がクリエイティブ・ ディレクターに就任し、初のコレクションとなる今季。フィレンツェを拠点とするメゾンのエレガンスや、ロンドン出身のデイヴィスならではのテーラリングを基調としつつも、創設者サルヴァトーレ・フェラガモが渡米し、ハリウッドスターを顧客に人気を博した歴史に光をあて、ハリウッドの雰囲気を映しだしたコレクションを展開する。新旧のハリウッドを対比を描きだす本コレクション。なかでも現代のハリウッドが漂わせるある種気怠げなムードは、ルーズなシルエットやラフな素材などに反映されている。スポーティなジャケットには、吸いつくような質感のラムナッパレザーを採用。上質な質感ながら、ほどよいドロップショルダーと絞った裾により、ボリューミーなシルエットを生みだした。それは、イヴニングにおいても同様だ。たとえば、流れるようなドレープを裾に織りなすドレスには、ジャージー素材を採用。ここでフィレンツェを中心に起こったルネサンスを思い起こせば、ボッティチェッリやギルランダイオなどの画家は、力強く波打つ裾といった細部でもって、古代ギリシアの息吹を生けるかたちで表現したのだった。翻ってフェラガモにおいてこのドレープは、肩肘の張らない素材感と装飾性を削ぎ落としたミニマルな造形へと溶け入っている。このシンプルな造形性は、テーラリングにも通底している。軽やかなヴァージンウール素材を用いて仕立てたジャケットは、たとえばウィメンズを見れば、ウエストを流麗にシェイプさせた流麗なシルエット。ダブルブレストに寄せて設定したフロントはノーカラーであり、かつ比翼仕立てを採用することで、その研ぎ澄まされたデザインを引き立てた。カラーで特筆すべきは赤色だろう。ブランドカラーの刷新にともなって、深みのある従来のレッドカラーに変わり、より明るく鮮やかさを増した色調となった。これを反映し、コレクションにも鮮やかなレッドが採用されている。また、アーティストのレイチェル・ハリソンによる「Sunset Series」シリーズをモチーフに、ホワイトからオレンジ、イエローからレッドといったように、鮮やかなグラデーションをウェアやバッグに用いている。
2022年12月21日オスカー俳優のヴィオラ・デイヴィスが、『ハンガー・ゲーム』の前日譚映画『The Ballad of Songbirds and Snakes』(原題)に出演することがわかった。『ハンガー・ゲーム』の公式ツイッターが発表。ゲームメーカー長のヴォルムニア・ゴールという人物を演じるという。2020年5月に発売された原作小説では、ヴォルムニア・ゴールは悪役として描かれている。ヴィオラもSNSにて、メディアの報道記事を引用して報告。「この世界の一員になれてうれしい」と喜んでいる様子だ。ヴィオラが起用されたことに、映画ファンは「最高の悪役を演じてくれること間違いなし!」「これまでに発表されているキャスティングは完璧」「これは絶対によい映画になる」と期待の声を寄せている。『The Ballad of Songbirds and Snakes』に出演が決まっているほかの主なキャストは、ルーシー・グレイ・ベアード役に『ウエスト・サイド・ストーリー』のレイチェル・ゼグラー、若い頃のスノー大統領役にドラマ版「Billy the Kid」のトム・ブライス、ラッキー・フリッカーマン役に『グランド・ブダペスト・ホテル』のジェイソン・シュワルツマン、カスカ・ハイボトム役に「ゲーム・オブ・スローンズ」のピーター・ディンクレイジなど。『The Ballad of Songbirds and Snakes』は2023年11月17日に全米公開予定。(賀来比呂美)■関連作品:ハンガー・ゲーム 2012年9月28日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2012 LIONS GATE FILMS INC. ALL RIGHTS RESERVED.
2022年08月16日『チャーリーズ・エンジェル』のクリステン・スチュワートと『ターミネーター:ニュー・フェイト』のマッケンジー・デイヴィスが恋人役で豪華共演した『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』(原題:Happiest Season)から、新たなキーアートが公開された。レズビアンカップルが主役のロマンティック・コメディ映画としてアメリカで話題となり、米Huluではオリジナル映画のストリーミング初週実績で歴代1位の視聴記録を樹立。日本でも、SNSには日本上陸を待ち望む声が多く投稿され、大きな注目を集めていた本作。恋人の家族に初めて会うときは大変なもの。恋人ハーパー(マッケンジー・デイヴィス)の実家に向かうアビー(クリステン・スチュワート)は、プロポーズを計画していた。しかし当日、ハーパー自身がレズビアンであることや2人の関係を家族に隠していると知る。想定外の事態で家族との初めての対面は、ますます大変なものに!さらに滞在中、アビーは彼女の家族や友人との交流を見て、自分が思っていた人とは違うのではないかと疑問を持ち始める…。初めて会う家族に認めてもらいたい、自分に正直でありたい、そんな様々な思いを家族それぞれが抱えながらも、クリスマスに家族が集まってくる――。アビー役をLGBTQ+のアイコンとなっているクリステン、その友人ジョン役をゲイを公表している「シッツ・クリーク」のダニエル・レヴィ、さらに監督及び共同脚本はプライベートでレズビアンをカミングアウトし、『アルゴ』「アメリカン・ホラー・ストーリー」など女優としても知られるクレア・デュヴァルが務めた。恋愛関係、夫婦関係、家族への本音など、それぞれが抱える秘密が次々と明らかになっていくホリデーは見逃せない。『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』は3月3日(水)よりデジタル配信開始。発売元・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(text:cinemacafe.net)■関連作品:ハピエスト・ホリデー私たちのカミングアウト© 2020 TriStar Productions, Inc. and eOne Features LLC. All Rights Reserved.
2021年02月20日ディズニーが製作する新しい『トロン』の映画に動きがあった。監督が『LION/ライオン~25年目のただいま~』『マグダラのマリア』のガース・デイヴィスに決定したという。「Deadline」などが報じた。デイヴィス監督にとっては初めての“大作”となるため、自ら積極的に売り込んだことが伝えられている。今作は1982年製作の『トロン』、2010年製作の『トロン:レガシー』に続く『トロン』シリーズ3作目となるが、前2作とは物語としてつながりのない作品になるとのこと。『トロン:レガシー』においては、主演のギャレット・ヘドランドとオリヴィア・ワイルドが続投で、続編を製作することも検討されていたが、2015年に立ち消えに。3作目の“新しい”『トロン』は、2017年にジャレッド・レトが主演・製作することで契約を結んだが動きがなく、3年が経って監督が決まり、再び企画が動き出した模様だ。ドラフト脚本は『グロムバーグ家の人々』のジェシー・ウィグトウが担当していることが以前報じられた。今回の報道に『トロン』シリーズのファンは、「前作と同様『ダフト・パンク』にサウンドトラックを手掛けてほしい」「前作のキャストはだれも出ないの?」などとコメント。『スーサイド・スクワッド』のジョーカー役が不評だったことが響き、主演がジャレッドであることを不安視する声も。(Hiromi Kaku)
2020年08月11日『トロン』の最新作を、ガース・デイヴィスが監督することになった。『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』など、小粒なドラマで知られるデイヴィスにとって、メジャースタジオの超大作は新しい領域。だが、デイヴィスはこの作品に情熱をもち、積極的にアプローチした結果、監督の座を獲得したという。主演はジャレッド・レト。レトはプロデューサーも兼任する。ジェフ・ブリッジスが主演する最初の『トロン』が公開されたのは1982年。ヒットしたわけではなかったが、その後、次第にファンが増え、2010年の『トロン:レガシー』につながった。こちらはボックスオフィスで成功し、続編の話はすぐに出たものの、話をどうもっていくかが決まらず、時間がかかっている。主演がレト、監督がデイヴィスで固まったことではずみがつきそうだが、今もまだ完全なゴーサインは出ていない。文=猿渡由紀
2020年08月11日ジョージ・フロイドさんの死をきっかけに、人種差別問題で揺れるアメリカ。現在、2018年にヴィオラ・デイヴィスが「Women of the World」に参加し、ジャーナリストのティナ・ブラウンと対談した動画が再び注目を集めている。ヴィオラは動画の中で、ハリウッドにおける人種間のギャラの格差について批判。当時は「男性と女性のギャラが違いすぎる」ということが表面化し、問題となっていたが、ヴィオラはいち早く人種間のギャラの差に対して声を上げていた。「女性のギャラは男性の半分と言われたりもするけれど、黒人は白人の10分の1くらいしかもらえない」と指摘。「私はオスカー、エミー賞、2つのトニー賞を獲得した。ブロードウェイにもオフ・ブロードウェイにも出たし、テレビも映画もやった。本当にすべてを」とこれまでに築き上げたキャリアを語り、それでもギャラや仕事のチャンスは白人の足元にも及ばないと嘆く。オファーの電話を受けると「きみは黒人版メリル・ストリープだ。きみじゃないとダメなんだ」と言われるが、「私じゃなきゃダメと言うなら、私の価値にふさわしいギャラを払って。私の価値に合うものを与えて」と主張した。女優のガブリエル・ユニオン、ジャーナリストのティファニー・D・クロスや作家のネディ・オコラフォもリツイートし「コレ!まさにコレ!」と同意。ネディは現在Amazonが制作中のヴィオラ主演ドラマ「Wild Seed」(原題)に脚本家として参加中。「これがヴィオラと働くことに誇りを持てて、楽しめる理由の一つ。明確な発言をしてくれる」とツイートしている。(Hiromi Kaku)
2020年07月02日「東京都現代美術館」では、アート・ディレクター、デザイナーとして多岐に渡る分野で新しい時代を切り開きつつ、世界を舞台に活躍した石岡瑛子の回顧展「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」を開催する。石岡さんは、パルコ、角川書店などの数々の歴史的な広告を手掛け、ニューヨークに拠点を移した後、映画、オペラ、MVなど多岐にわたる分野で活躍。映画『ドラキュラ』の衣装でアカデミー賞衣装デザイン賞受賞、2008年の北京オリンピック開会式では衣装デザインを担当したことでも知られる。今回の回顧展では、時代を画した初期の広告キャンペーンから、映画、オペラ、演劇、オリンピックのプロジェクトなど、その唯一無比の個性と情熱が刻印された仕事を総覧する。本展示は、「Timeless:時代をデザインする」「Fearless:出会いをデザインする」「Borderless:未知をデザインする」という3つのカテゴリーで構成。マイルス・デイヴィス、レニ・リーフェンシュタールら名だたる表現者たちとのコラボレーションの連続で生み出されてきた石岡さんの仕事。展示では、集団制作の中で個のクリエイティビティをいかに発揮するかに賭けた「石岡瑛子の方法」を、デザインのプロセスを示す膨大な資料とともに紹介し、その秘密に迫る。さらに、『ドラキュラ』、『落下の王国』、『白雪姫と鏡の女王』など、ハリウッド・アカデミーをはじめ世界各国のアーカイブから集められた映画・舞台衣装の展示も必見だ。「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」は11月14日(土)~2021年2月14日(日)東京都現代美術館にて開催(休館日あり)。(cinemacafe.net)
2020年06月14日ユニバーサル ミュージックは、ロックやヒップホップにも影響を及ぼしたトランペット奏者、マイルス・デイヴィスの素顔に迫るドキュメンタリー映画『マイルス・デイヴィス クールの誕生 (原題:MILES DAVIS: BIRTH OF THE COOL』(監督:スタンリー・ネルソン)を映像配給ブランドEAST WORLD ENTERTAINMENTにて9月4日より日本国内でも順次公開いたします。常に垣根を取り払い意のままに生きることを信条としたマイルスは、その65年の生涯の中で、音楽おいても、私生活においても、何度も固定観念を破り、『クールの誕生』(1949-50年)、『カインド・オブ・ブルー』(1959年)、『ビッチェズ・ブリュー』(1969年)など多くの名盤と呼ばれる作品を送り出してきました。本ドキュメンタリーは、レアなアーカイヴ映像・音源・写真に加え、アーティストや家族・友人など、マイルスと密接に関わった人々との対話を通じて、トランペットの影に隠された唯一無二の奇才の素顔に迫った作品です。ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーターといった、かつてマイルスのバンドに在籍していたジャズ界の重鎮から、クインシー・ジョーンズ、カルロス・サンタナ、ジュリエット・グレコなど、さまざまなジャンルの大御所が、マイルスの魅力や隠されたエピソードを語っています。第37回(2019年)サンダンス映画祭をはじめ、世界各地の映画祭にて正式出品され絶賛を集めたほか、第62回(2019年度)グラミー賞では【最優秀音楽映画部門】にノミネートされた本作は、日本では9月4日より、角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開される予定です。公開に先駆けて、映画のメイン・ヴィジュアルをあしらったトートバックやマグカップ等のオリジナル・グッズも発売いたします。■作品概要ドキュメンタリー映画「マイルス・デイヴィス クールの誕生」映画日本公式サイト:日本版トレーラー映像監督:スタンリー・ネルソン出演:マイルス・デイヴィス、クインシー・ジョーンズ、ハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ロン・カーター、カルロス・サンタナ、ジュリエット・グレコ etc.日本語字幕:落合寿和 2019年/米/115分公開日:2020年9月4日(金)角川シネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他、全国順次ロードショー配給:EASTWORLD ENTERTAINMENT協力:トリプルアップ■LinksUNIVERSAL JAZZ公式サイト JAZZ公式Twitter JAZZ公式Facebook 企業プレスリリース詳細へ本記事に掲載しているプレスリリースは、株式会社PR TIMESから提供を受けた企業等のプレスリリースを原文のまま掲載しています。FASHION HEADLINEが、掲載している製品やサービスを推奨したり、プレスリリースの内容を保証したりするものではございません。掲載内容に関するお問い合わせは、株式会社PR TIMES()まで直接ご連絡ください。
2020年05月28日先ごろこの世を去った音楽家ミシェル・ルグランと、“ヌーヴェルバーグ”と呼ばれた映画作品、映画作家たちのコラボレーション作品を上映する特集「ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち」が開催されている。ルグランは、1932年生まれのフランス人。指揮者の父と楽譜出版社を経営する母の下で育った彼は、幼いころから作曲を学びはじめ、ナディア・ブーランジェに作曲法を学んだ。その後は帝王マイルス・デイヴィスらを迎えたアルバム『ルグラン・ジャズ』で人気を博し、1954年には映画音楽の世界にも進出した。今回上映される作品以外にも『華麗なる賭け』『おもいでの夏』『栄光のル・マン』などの映画で名曲を次々に発表。彼は繰り返し自作曲をピアノ・トリオやソロ、オーケストラを用いて演奏し続けてきたが、映画のために書かれた楽曲もレパートリーの中心になっていた。今回はそんなルグランが音楽を手がけた7作品を上映。アニエス・ヴァルダ監督が作詞も手がけた劇中歌が印象的な『5時から7時までのクレオ』、“登場人物が歌わないミュージカルコメディ”として創作されたジャン=リュック・ゴダールの『女は女である』、ルグランが書いた8小節のメロディが響く『女と男のいる舗道』が上映される。さらにルグラン最大の、そして最良のコラボレーターとして多くの名作を残したジャック・ドゥミの作品は4本上映される。名曲『Chanson de Lola』を生み出したドゥミ=ルグランのコンビ初作品『ローラ』をはじめ、ルグランの代表作とも呼ばれる『シェルブールの雨傘』、のちに繰り返し自身が演奏することになるスタンダード『マクサンスの歌(Chanson de Maxence/You Must Believe In Spring)』を含む名曲連発のミュージカル『ロシュフォールの恋人たち』、そしてルグランの流麗なメロディと愛らしい劇中歌が作品を彩る『ロバと王女』が上映される。この時期のルグランと映画作家たちのコラボレーションは、単に“映画をつくる人と劇伴を提供する人”の関係ではなく、アイデアをぶつけ合い、時に共作者の関係になったり、時に嫉妬や複雑な感情が入り混じった関係になったりしながら、創作が行われた。その結果、今回の上映作品も“全編にわたってルグランメロディが流れまくる”作品もあれば、“彼のメロディは一部にしか流れていないのに、その存在感を強烈に感じる”作品もある。今回の7作品はいずれも名作な上に、ルグランと映画作家たちの火花の散るような駆け引きを感じられる作品ばかり。大きなスクリーンと大音響で心ゆくまで堪能したい。■ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち・アニエス・ヴァルダ『5時から7時までのクレオ』・ジャン=リュック・ゴダール『女は女である』『女と男のいる舗道』・ジャック・ドゥミ『ローラ』『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』『ロバと王女』2月21日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次開催
2020年02月24日ヴィオラ・デイヴィスがドラマ「First Ladies」(原題)で、ミシェル・オバマ氏を演じるという。テレビ局「Showtime」が発表した。ヴィオラといえば、エミー賞で主演女優賞を獲得した「殺人を無罪にする方法」の主演として有名。同ドラマは今年の春にシーズン6で幕を閉じることが決定している。「First Ladies」は、カリスマ的で複雑で、生き生きとしたアメリカのファースト・レディたちに焦点を当てたドラマ。シーズン1では第32代大統領フランクリン・ルーズベルトの妻エレノア・ルーズベルト、第38代大統領ジェラルド・フォードの妻ベティ・フォード、そして第44代大統領バラク・オバマの妻ミシェル・オバマの政治人生や私生活について描く。同局の社長は、ミシェル氏を演じる女優としてヴィオラを迎えることに「夢が叶った。このシリーズを立ち上げるのに、彼女のような素晴らしい才能を持つ人が出演してくれるのは、本当に幸運なことだ」と語っている。ヴィオラは製作総指揮も務める。脚本は、ジョエル・シュマッカーのもとで十年以上に渡り企画構想を担当し、作家でもあるアーロン・クーリーが担当する。(Hiromi Kaku)
2020年02月06日おとな向け映画ガイド今週のオススメはこの3作品。ぴあ編集部 坂口英明20/1/6(月)イラストレーション:高松啓二今週公開される作品は17本(ライブビューイング、映画祭を除く)。全国100スクリーン以上ののシネコンで拡大上映されるのは『フォードvsフェラーリ』『カイジ ファイナルゲーム』の2本。ミニシアターや一部シネコンなどで上映される作品が15本です。この中から、おとなの映画ファンにオススメしたい3作品をご紹介します。『フォードvsフェラーリ』ル・マン24時間耐久レースを舞台にした、男たちの壮絶なドラマ。1960年代後半、全盛だったフェラーリに対抗してフォードが挑戦、数年かけて勝利を手にした、その実話を描いています。フォード社のヘンリー・フォード2世、後に社長となるリー・アイアコッカなど、登場人物はほとんど実名です。中心になるのは、マット・デイモンが演じるカーデザイナーのキャロル・シェルビーと、クリスチャン・ベイルが演じる伝説のレーシングドライバー、ケン・マイルズ、このふたりです。フォードは堅実な自動車メーカーで、カーレースなんぞ縁がなかったのですが、トップの鶴の一声でル・マン参戦を決めます。フェラーリ買収に失敗した意趣返しと、ブランドのイメージチェンジを図るためです。プロジェクトのリーダーを命じられたアイアコッカは社外からふたりを起用します。キャロルは心臓病でレーサーをリタイアした後、自ら率いるシェルビー社でル・マンに挑戦する野心家デザイナーです。彼がコンビを組んだケンも妥協をしない頑固かつ無鉄砲なドライバー。この大企業と野武士チームは当然あつれきをうむのですが、そんなことはおかまいなしに、アルチザンの道を突っ走るふたりの破天荒な挑戦が、ドラマをぐいぐい引っ張ります。米アカデミー賞候補確実と思います。ドラマ部分だけでなく、カーレースの映像がすごいんです。1965年当時のレーシングカーは、いまやミュージアム展示品。実際に走らせるために高性能のレプリカを用意しました。ル・マンのレーストラック、観覧席もすべて再現しています。実際のレースシーンの多くはドライバー目線の高性能の車載カメラや、別のカメラ車両を使って撮影されています。もちろんカークラッシュなどCGも使われているのでしょうが、この驚くような臨場感はいままで経験したことがありません。IMAXなど、できたら大画面で観るのがオススメです。キューウィーン……と炸裂し、画面を吹っ飛んでいくエンジン音の迫力も、これまでにない魅力です。ScreenXという左右のスクリーンにも映像を投影する、視野270度の3面マルチプロジェクションでの上映や、シートが動く4DX、その両方装備の上映予定の館もあります。カーレースマニアならずとも、この興奮はたまりません。『フィッシャーマンズ・ソングコーンウォールから愛をこめて』実際にイギリスであった、船乗りコーラスバンドの奇跡ともいえる成功物語を映画化した作品です。2019年にイギリスで公開され、動員100万人を越える大ヒットを記録したといいます。ヒゲ面のむくつけき男たちが主人公。『フル・モンティ』のような、おじさんたちの崖っぷちからのサクセスストーリーかと思われるかもしれませんが、もう少し大らかな人生賛歌です。舞台はイギリス南西部大西洋岸、コーンウォール地方にある港町、ポート・アイザックです。この町の漁師たちは歌が好き。ワーク・ソングというんですか、漁をしながら、18世紀から続く伝統の舟歌を歌います。このコーラスバンド「フィッシャーマンズ・フレンズ」は、1995年にチャリティのために結成されました。2010年にメジャーデビュー。CD売上が、トラディッショナルフォーク部門でトップを記録、2011年2月にはBBCラジオの賞を獲得、国内で大規模ツアーを行うまでになります。プロデューサーなど登場人物の設定は変えてありますが、レコード会社との契約や、Youtubeであがった映像で全国的な人気になったことなど、ほぼ実際にあったことです。映画は、このバンドを見つけたロンドンの音楽プロデューサー、人のよさそうなダニー(ダニエル・メイズ)の、奮闘と恋のドラマになっています。バカンスでやってきて、町の広場で歌うその素朴な歌声に魅了された彼ですが、一筋縄ではいかない海の男たちの説得と、一方で、まさかの舟歌を売り出そうというのですから、音楽業界の猛者たちをどう納得させるか、が見どころです。おもちゃのような家が点在する小高い丘に囲まれた、小さな入り江の港町。男たちが集まるパブ……。イギリスらしい風情もそこかしこに。おやじたちは普段着も絵になりますが、ロンドンにおめかしして行くときの、髭面にサングラス、ピーコートにセーター、ジーンズ。いかにもイギリスの船乗りファッション。とってもおしゃれです。『マザーレス・ブルックリン』エドワード・ノートンが監督、脚本、製作、主演したフィルム・ノワール。ジョナサン・レセムによる小説を映画化、時代設定を1999年から1957年に変えています。ブルース・ウィリス、ウィレム・デフォー、アレック・ボールドウィンと、渋い役者を並べた、渋い探偵映画です。主人公ライオネルは、ニューヨークの私立探偵。トゥレット症候群と強迫性障害という病気を抱えています。突然顔をしかめたり、意味不明の言葉や、卑猥な言葉を発したりします。すべて自分ではコントロールできないことですが、聞いたほうは驚きます。聞き込み中に、本音に近いことを言ってしまい、相手が過剰反応して逆に捜査が進むというメリットもあります。並外れた記憶力の持ち主。そんなキャラクターです。孤児院からブルース・ウィリス扮するフランクに引き取られ、育てられ、仕事も彼から教わって。タイトルはそんなライオネルの出自からとっています。ある日、フランクが事件を捜査中に殺害され、彼はその犯人を追うことに。この映画でひとつの注目は音楽です。1957年のニューヨーク。ハーレムのジャズクラブが頻繁に登場します。ノートンは友人であるウィントン・マルサリスに協力を依頼、彼の全面的なバックアップを得て、クラブを再現しています。マルサリスは舞台裏だけでなく、実際の撮影でもオールスターバンドのひとりとして、トランペットを吹き、マイルス・デイヴィスを思わせる演奏を披露しています。映画は2時間24分とやや長いのですが、おかげでこのクラブシーンはたっぷりあります。この作品も、良い音響設備のある映画館がオススメです。
2020年01月06日『ターミネーター:ニュー・フェイト』で未来から人類を救うためにやってきた強化型スーパーソルジャー、グレース役を演じ、いま注目を集めるマッケンジー・デイヴィス。先日のジャパンプレミアにもアーノルド・シュワルツェネッガーやリンダ・ハミルトンらと登場し、大きな声援を浴びていたが、とりわけファンから感嘆の声が上がっているのが、その個性的なメイク。今回の来日には専属のメイクアップ・アーティスト、ジョー・ベイカーさんが帯同しており、“映え”メイクの数々をインスタグラムに公開している。劇中ではターミネーターと互角に戦えるほど、人間を遥かに超越した戦闘力を持つ未来のスーパーソルジャーを演じているマッケンジー。しなやかな身体から繰り出されるハードなアクション、ダニーを“マイ・ミッション”として懸命に守ろうとする姿に魅了される人が早くも続出中だ。マッケンジーはカナダ・バンクーバー出身、現在32歳。映画『オデッセイ』やNetflix「ブラック・ミラー」シーズン3「サン・ジュニペロ」のちょっぴり地味めなメガネ女子から、『ブレードランナー 2049』ではライアン・ゴズリングに迫る“美女”、『タリーと私の秘密の時間』ではへそ出しルックのベビーシッターを演じるなど変幻自在。178cmの長身で、メイクやヘアスタイル次第で印象がガラリと変わることから、ファッショニスタとしてもまさに注目度上昇中。先日の『ターミネーター:ニュー・フェイト』のジャパンプレミアでは、ターミネーターの瞳をイメージしたかのような赤のアイシャドーが印象的。80年代を意識したスタイルと、吸い込まれそうな彼女の青い瞳との対比が絶妙だ。このメイクを担当しているベイカーさんといえば、『ボヘミアン・ラプソディ』やNetflix「ザ・ポリティシャン」のルーシー・ボーイントンのメイク担当としても知られた存在。そのほか『アラジン』のナオミ・スコットや、『ジュラシック・ワールド』のブライス・ダラス・ハワード、「ユーフォリア/EUPHORIA」に出演中のモード・アパトーなども手掛けている。何と言っても特徴的なのが、そのメイクのアイディアの源。錆びた釘や交通標識に色鮮やかな昆虫、スタジオの「OnAir」ライト、タオル、ときにはガリ(生姜の甘酢漬け)やナスまでも!?まったく思いも寄らないものからインスピレーションを受けているのが面白い。例えば、東京でのメディア向け取材日には、錆びた釘を参考にしたという「マホガニー・モード」で、プレミアとは一転、シックで温かな印象に。なんと、韓国プレミアでは街角で見かけた交通標識からヒントを得たメイクで登場。北京のプロモツアーでは、ルームサービスに付いてきたガリがヒントになることに!ターミネーターっぽい「NANUSHKA(ナヌーシュカ)」のツーピースにもマッチ。上下左右に顔を振ってキメた後に、お茶目な笑顔を見せるマッケンジーもキュート。本作を機に日本でも人気が出そうなマッケンジー、その斬新メイクにも引き続き注目してみて。『ターミネーター:ニュー・フェイト』は全国にて公開中。(text:Reiko Uehara)■関連作品:ターミネーター:ニュー・フェイト 2019年11月8日より全国にて公開© 2019 Skydance Productions, LLC, Paramount Pictures Corporation and Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
2019年11月11日アイルランドのロックミュージシャン、スティーヴ・ウォールが主演し、ジャズの歴史に輝かしい功績を残したチェット・ベイカーの知られざる最期の数日を描く『マイ・フーリッシュ・ハート』。この度、ジャズ界のレジェンドから悲しきジャンキーへと堕ちた孤高の天才の場面写真がシネマカフェに到着した。1950年代のジャズ・シーンに彗星のごとく現れ、唯一無二の魅惑を湛えたトランペットの清冽な音色と中性的な歌声によって“巨人”マイルス・デイヴィスを凌ぐほどの人気を獲得したチェット・ベイカー。ウエストコースト・ジャズのスーパースターから、悲しき孤独なジャンキーへと堕ちていったチェットは、その極端に起伏の激しい人生そのものまで伝説化されてきたが、彼が58歳の時にオランダ・アムステルダムのホテルから転落死した際の真相は、未だベールに包まれている。“ボサ・ノヴァの神様”も惚れ込んだ伝説的ジャズミュージシャンチェットは1952年、当時最高峰のアルト・サックス奏者のひとりであったチャーリー・パーカーに認められ、彼の西海岸ツアーに参加。その後バリトン・サックス奏者ジェリー・マリガンとコンビを組み、楽器編成はバリトン・サックス、トランペット、ベース、ドラムスと、ピアノが参加していない(ピアノレス)ことも当時のジャズ界では異彩を放った。だが、マリガンの薬物トラブルにより、そのバンドは約1年で解散。チェットはピアニストのラス・フリーマンをパートナーに、新バンドを結成する。巨人マイルスを抜き、ジャズ専門誌の人気投票でトップに輝いたのもこの時期。また54年には、初のヴォーカル・アルバム「チェット・ベイカー・シングス」も制作。ライヴ会場は女性客で溢れ、ハンサムな容姿、語りかけるような歌声やトランペットの優しい音色に嬌声があがったという。そのチェットが大きな影響を与えたのが、ボサ・ノヴァを創成したとされ、“ボサ・ノヴァの神様”と称されたジョアン・ジルベルトだ。チェット登場以前の“歌うトランペッター”といえば、ルイ・アームストロングに代表されるように、野太く声量たっぷりに歌い、並はずれた肺活量と唇の強さを誇るかのように高音を吹きまくるスタイルが主だったが、チェットはそれと正反対のアプローチをとった。決して力まず、クールに。そのスタイルはジョアン・ジルベルトのみならず、現在もティル・ブレナーやアンドレア・モティスのパフォーマンスに受け継がれ、マライア・キャリーなど多くの人気アーティストがその音源をサンプリングしている。『マイ・フーリッシュ・ハート』は11月8日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2019年10月28日ビル・エヴァンスの生涯に迫る音楽ドキュメンタリー映画『ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』が、2019年4月27日(土)よりアップリンク渋谷・吉祥寺ほかにて順次公開される。ビル・エヴァンスの生涯に迫るドキュメンタリー映画苦悩に満ちた51年の人生の中で数々の名盤を残し、後世のジャズにも大きく影響を与えた伝説のジャズピアニスト、ビル・エヴァンス。本作は、ジャズピアノの“詩人”とも称されるエヴァンスの出自からキャリアのスタート、彼を巡る人間模様、そして死の間際までを、貴重な証言・映像・写真の記録で構成したドキュメンタリー映画だ。名盤の制作経緯や素顔、貴重な演奏シーンなどを収録58年にマイルス・デイヴィスのバンドに加入し『カインド・オブ・ブルー』を制作した当時の様子や、ドラマーのポール・モチアンとベーシストのスコット・ラファロをメンバーに迎えた名盤『ワルツ・フォー・デビイ』の制作経緯、現在まで公にされていなかったエヴァンス自身の音楽への想い、エヴァンスと関係の深いジャズマンや恋人、肉親から見た素顔の姿、そして一生涯を通じて苦しめられてきた薬物依存など、エヴァンスの人生を垣間見ることが出来るようなシーンが、1時間25分の中に収められている。名曲16曲を収録したコンピレーションアルバムもまた、本作の公開を記念したコンピレーションアルバム「ソングス・オン『タイム・リメンバード』」が、5月1日(水)に発売。映画内に登場する名曲の決定的ヴァージョン全16曲(約80分)が、レーベル(リヴァーサイド、ヴァーヴ、マイルストーン、ファンタジー)をまたいで収録された、映画のサウンドトラックとしても、ビル・エヴァンス入門編としても楽しめる1枚となっている。作品情報『ビル・エヴァンス タイム・リメンバード』公開日:2019年4月27日(土) アップリンク渋谷・吉祥寺、角川シネマ有楽町、横浜シネマリンほかにて全国順次公開出演:ポール・モチアン、ジャック・ディジョネット、ジョー・ラバーベラ、チャック・イスラエルズ、ゲイリー・ピーコック、マーク・ジョンソン、トニー・ベネット、ジム・ホール、ジョン・ヘンドリックスほか監督:ブルース・スピーゲル原題:Time Remembered: Life & Music of Bill Evans©2015 Bruce Spiegel
2019年04月06日『男の子も、女の子も、ステレオタイプにはまらない生き方を。子どもの本棚のバランスを考える』という記事で以前、男の子が主人公の物語は、女の子が主人公の物語よりも多く出版されていることをお話ししました。ジェンダーバランスと同様、物語におけるバランスの悪さが指摘されている分野がもう一つあります。それは、家族のあり方や性自認、人種や障がいのあるなしなどの様々な「多様性」です。多様性を子供の本棚に子供達は本を読む時、単純に字を読むことを覚えるだけでなく、社会規範も学んでいきます。「これがふつう」「これはめずらしいこと」「それはいいこと」「あれはわるいこと」といった規範は、必ずしも本の中に直接的に現れるとは限りません。本の中心となるテーマが友情や勇気だったとしても、出てくる主人公たちが全員お父さんとお母さんと一緒に暮らしている白人の男の子ばかりだったら、子供達はそういった「背景」までひっくるめて、メッセージを受け取ってしまいます。現実の世界には、片親の家庭もあれば、障害を持つ子供や大人もたくさんいます。子供たちはきっといつか、様々な背景や事情を持つ人々に出会うでしょう。今後、今よりもっと多様性が重要視されるようになると思います。そんな社会を生きる子供たちにとって、「様々な人々のあり方」をあらかじめ知っておくことは、とても大切です。幼少期から楽しめる絵本を通して、親子で考えてみませんか。多様な家族のあり方を描く絵本小さな子供にとっては、自分の家族だけが「ふつうの家族」です。お父さんがお仕事をしていて、お母さんが専業主婦の家庭の子供にとっては、それが「ふつう」。お母さんが会社で働いていて、お父さんがフリーランスで一人っ子の子にとっては、それが「ふつう」。昔だったら、絵本に出てくるのは、お父さんとお母さん、そして子供が2人ぐらいまでがスタンダードだった、と言っても良いでしょうか。けれど、今の社会において、現実の家族はもっともっと多様なものです。ここでは、多様な家族についての絵本をご紹介しましょう。■『タンタンタンゴはパパふたり』パパが2人のペンギンの家庭の子供、タンゴの物語。ニューヨークのセントラル・パーク動物園での実話が絵本になりました。米国図書館協会の Notable Children’s Book(注目すべき子供のための本)に選定され、数々の賞を受賞した話題作 And Tango Makes Three の邦訳版です。■『いろいろいろんなかぞくのほん』まさに家族の多様性をテーマにした本。大家族もいれば片親家庭もあり、離婚の結果、兄弟が違うお父さんやお母さんを持っていて、それでも一緒に暮らしているケースもある。お父さんとお母さんの肌の色が違う家庭もあるし、養子として受け入れられた子供達のいる家族もある。こうした多様な家族のあり方を明るく描いているのが特徴的な一冊です。人と違って大丈夫——様々な個性が許される社会を描く英語絵本■Here Comes Frankieフランキーは、とても静かな家に暮らしています。お父さんもお母さんも、音がないほうがいいと言います。そんな家で育ったフランキーが初めてトランペットを吹くと「汚れた皿洗いの水の色と、玉ねぎの漬物の匂い」の音が飛び出してしまうのです。フランキーのトランペットから出てくる音は、どんどん綺麗なものや大胆な柄に変わっていって……。まるで空想の世界の物語のように感じられますが、実はこれは「共感覚」というコンディションを持っている子供達の世界を描いた絵本です。共感覚とは、色が「聞こえて」しまう、音の「味がして」しまう、というように、複数の感覚が一つの刺激に反応してしまうコンディションのこと。「モダン・ジャズの帝王」と呼ばれる、アメリカのジャズトランペット奏者のマイルス・デイヴィスや、フィンランドの作曲家シベリウス、そして抽象絵画の創始者とされるロシア出身の画家、カンディンスキーも共感覚者でした。本書の最後のページには共感覚の説明があり、このような共感覚者の有名人が挙げられています。■Mixed中国系アメリカ人作家のアリー・チャンによる Mixed(まざっちゃった)。三原色の青・赤・黄色たちは、お互いにどの色が一番優れているのかで対立します。でも最後には、お互いを認め合うことに。混ざった時に生まれてくる色の華やかで美しいこと!人種のメタファーとして読むこともできますが、母親でも父親でもない、独特の個性を持って生まれてくる「子供」の独自性を、とても強く肯定する物語にもなっています。■Freddie and the Fairy「もはやイギリスの子供で聞いたことがない子供はいない!」というほどの知名度を誇る絵本、『グラッファロー』については、前にもご紹介しました。その『グラッファロー』の作者、ジュリア・ドナルドソンによる可愛らしい絵本です。ある日、妖精を助けたフレディはお礼に願いを叶えてあげると言われるのですが、妖精は実はあまり耳がよくなくて……。フレディのお願いは変な形で叶えられてしまいます。さあ大変!ジュリア・ドナルドソンのトレードマークとも言えるリズムの良さと、ユーモラスなストーリーラインが印象的。さらに、耳がよく聞こえない人たちと話すときに気をつけなくてはならないことが自然とわかる内容になっています。どれも日本語訳はまだないのですが、英語でのよみきかせの際に、ぜひ手に取っていただきたい絵本です。ジェンダーの問題と同様、多様性についても、様々な取り組みが進められていますから、書籍そのものはそれなりに出ています。今必要とされているのは、読み手がそういった本を、積極的に手に取ることなのです。(参考)ジャスティン リチャードソン, ピーター パーネル 著, 尾辻 かな子, 前田 和男 訳(2008),『タンタンタンゴはパパふたり』, ポット出版.メアリ ホフマン 著, 杉本 詠美 訳(2018),『いろいろいろんなかぞくのほん』,少年写真新聞社.Tim Hopgood, Here Comes Frankie, (Macmillan Children’s Books, 2015)Arree Chung, Mixed, (Macmillan Children’s Book, 2018)Julia Donaldson, Freddie and the Fairy, (Pan Macmillan, 2012)
2019年01月10日ロックバンドKORNのフロントマン、ジョナサン・デイヴィス(47)の妻デヴェン(39)が、8月17日に急死した。訃報が流れて以降、沈黙を守っていたデイヴィスが、Twitterに愛する妻の死についてのメッセージを掲載した。「この10年、妻は病気に苦しんでいました。ひどく精神を病み、そのせいで依存症にもなりました。僕は自分の全てをかけて彼女を愛していました。彼女が本来の彼女自身でいられたとき、彼女は素晴らしい妻であり、素晴らしい母であり、そして素晴らしい友でした。デヴェンはとてつもなく広い心を持っていて、子どもや、その他彼女が愛した人たちを意図的に傷つけようとしたことは決してありませんでした」2人は2004年にハワイで結婚。2005年には長男パイレート、2007年には次男ツェッペリンをもうけた。TMZによるとデヴェンは重い薬物依存症を患い、子どもたちにたびたび家庭内暴力をふるっていたため、夫婦は別居していたという。デイヴィスが家族への接近禁止命令を裁判所に申し立てたその日に、妻は帰らぬ人となった。「妻を守るためにこれまで隠し続けてきたけれど、このような悲劇が家族を襲った今、真実を知ってもらう時がきたと思いました」と前置きし、デイヴィスは妻がいかに苦しんでいたか、そして精神病を患う人とそれを支える人がどれほど助けを欲しているかを綴っている。「僕がこれほどまでに懸命に、精神の病と戦う人々を支援するのは彼女が理由なのです。彼女のストーリーが、人々の助けに助けを求めることを恥じないよう勇気づける一助になればと思っています。もし、あなたの知っている誰かが心を病んだとしたら、その人に寄り添い、同情してほしい。そして、悪い人ではない、苦しんでいるのだということを知ってほしい。カリフォルニア州には、助けを必要としている人を支える僕のような人々に、手を差し伸べてくれるよう法律を変えてもらいたい」様々な憶測を呼んでいるデヴェンの死因については言及されていなかった。
2018年08月23日第89回アカデミー賞の授賞式が27日(現地時間26日)、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『フェンス』のヴィオラ・デイヴィスが助演女優賞を受賞した。デンゼル・ワシントンが監督・主演を務め、作家オーガスト・ウィルソンの戯曲を映画化した同作で主人公の妻を演じたヴィオラ・デイヴィスは、「私はアーティストになりました。神に感謝しています。私たちだけが人生を生きること、祝うことができる職業だからです」と熱いスピーチで魅了。「この映画は人を描いた物語です。そして、言葉、人生、許しを描いたものです」と作品を紹介し、オーガストやデンゼル・ワシントンをはじめとする作品に関わった人たちや、両親や兄弟などへの感謝を述べた。助演女優賞には、ヴィオラ・デイヴィスのほか、『ムーンライト』のナオミ・ハリス、『LION/ライオン ~25年目のただいま~』のニコール・キッドマン、『ヒドゥン・フィギュアズ(原題)』のオクタヴィア・スペンサー、『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のミシェル・ウィリアムズがノミネートされていた。WOWOWプライムでは、2月27日21時から同授賞式の字幕版を放送。3月5日18時からダイジェスト版も放送する。
2017年02月27日ドン・チードルが監督、主演、脚本、製作の4役を務めた『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』。このほど、彼が熱演で見せた“マイルス・デイヴィス”のもと、錚々たるミュージシャンが集結したライヴシーンをとらえた、セッション予告映像が解禁となった。本作は、ジャズ・ミュージックの歴史を語るうえで欠かすことのできない巨人、マイルス・デイヴィスを没後25年にして初の映画化。アカデミー賞ノミネート経験を持つ名優ドン・チードルが監督デビューを飾った本作は、クラウド・ファンディングで製作資金を募ってまで実現にこぎつけた、念願のプロジェクトだ。輝かしいマイルスのキャリアの中でも、1970年代後半、5年間の空白期にスポットをあて、愛すべきカリスマの破天荒な人生に迫っていく。しかし、ありがちな伝記映画とは一線を画し、クライムアクションのようなテイストあり、ラブストーリーありとエンターテインメント性に富み、過去と現実が入り交じり、時系列を飛び越えてマイルスの音楽と共に躍動する本作。まさに映画自体で「マイルス・デイヴィスを体現する」ことに重きを置いた作品といえる。その中でも見どころの1つとなるのが、クライマックスのライヴシーン。チードル扮するマイルスを中心に、マイルスの弟子ともいえるハービー・ハンコックやウェイン・ショーターといったベテラン勢から、マイルスの遺伝子を受け継いだロバート・グラスパー、天才女性ベーシストと名高いエスペランサ・スポルティング、『バードマン あるいは無知がもたらす予期せぬ奇跡』のサントラを手掛けたアントニオ・サンチェス、ニュー・ギター・ヒーローといわれるゲイリー・クラーク・Jr.といった次世代を牽引する若きミュージシャンも豪華競演。チードルは、「もしもマイルスがいまも生きていたら、集めただろうなというグループになっているよ。コンサート自体も公開リハーサルのようなすごく自由なスタイルだった。彼の曲は、それぞれが作られた時代を反映していたけれど、時代の先をゆくものも多かった。彼はジャズという言葉も嫌っていて、“ソーシャル・ミュージック”という言葉を好んで使っていたよ」と、熱を込めて語っている。気まぐれで破天荒、ギャングスタ―のようでありながらも、認めた才能を育て、可能性を切り拓くリーダーでもあったマイルス・デイヴィス。常に進化を求め、前に進み続けた彼の魅力のすべてを凝縮した本作を鮮やかに締めくくるライヴを、まずはこちらから確かめてみて。『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』は12月23日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月08日この冬、ジャズ史に残る名演奏で長く語り継がれ、いまなお絶大な人気を誇るジャズトランペッターを題材にした2作品が続々公開となる。『アベンジャーズ』シリーズや『ホテル・ルワンダ』のドン・チードルは、ジャズ界の帝王と呼ばれたマイルス・デイヴィス、『6才のボクが、大人になるまで。』のイーサン・ホークは、甘いマスクと歌声を持つ伝説の異端児チェット・ベイカーをそれぞれ熱演。天才たちの光と影を描き、その漂うカリスマ性と破天荒な生き様に魅了される、この2作品に迫った。●ドン・チードルが“帝王”マイルス・デイヴィスに!『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』(12月23日公開)マイルス・デイヴィス没後25年に初の映画化となった本作は、名優ドン・チードルが主演・共同脚本・製作を務め、監督デビューを飾った渾身作。ジャズ・ミュージックの歴史を語るうえで欠かすことのできない巨人であり、既存のジャンルやスタイルの枠を軽々と打ち破り、革新的なサウンドを創造したマイルス・デイヴィス。本作では、マイルスのキャリア空白期にスポットをあて、偉大なる”帝王”の音楽と人生の本質に迫る。創作活動を休止していたマイルスの自宅に、彼のカムバック記事を書こうとしている音楽記者デイヴ(ユアン・マクレガー)が押しかけてくる。ドラッグと酒に溺れるマイルスは、創作上のミューズでもあった元妻フランシスとの苦い思い出にもとらわれ、キャリア終焉の危機に瀕していた――。物語は、スリリングなクライム・アクション風の現在と、ロマンティックでムーディーな過去が交錯し、史実とフィクションを織り交ぜながらスリリングに展開。常に型破りで革新的だったマイルスの生き方、パッションにしびれる人間ドラマエンターテインメント作品となっている。●イーサン・ホークが“異端児” チェット・ベイカーに!『ブルーに生まれついて』(現在公開中)まるでジェームズ・ディーンを彷彿とさせる甘いマスクとソフトな歌声で人気を誇ったトランペット奏者チェット・ベイカー。黒人アーティストが主流のモダン・ジャズ界において、マイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇るといわれ一世を風靡。しかし、麻薬に身を滅ぼし過酷な日々を送っていた…。そんなチェットがある女性との出会いによって再生する姿を描いた本作は、どうしようもなく破滅的でありながら、純粋で愛すべき男をイーサン・ホークが渾身の演技で挑み、オスカー有力と絶賛を浴びた話題作。低迷期からのカムバックにスポットを当て、彼を支えた女性との痛切なラブストーリーを織り交ぜ、愛と孤独、救済といった普遍的なテーマをエモーショナルにあぶり出していく。ともにオスカーにノミネートされた経験のある実力派の2人は、それぞれトランペットの猛特訓を経て撮影に臨んだという。迫真の演技はもちろんのこと、『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』では豪華アーティストたちが集結した圧巻のエンディング・ライヴシーン、『ブルーに生まれついて』では「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」などをしっとりと歌い上げるイーサンの歌声も必見。ジャズミュージシャンの人生の光と影が映し出された、単なる伝記映画とはひと味違う全身で体感したい音楽映画となっている。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ブルーに生まれついて 2016年11月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国にて公開(C) 2015 BTB Blue Productions Ltd and BTBB Productions SPV Limited.ALL RIGHTS RESERVED.
2016年12月05日『ホテル・ルワンダ』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、『オーシャンズ』シリーズ、『アイアンマン』シリーズなどでも活躍するドン・チードルが監督・主演・共同脚本・製作の4役を務めた『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』。没後25年、ジャズ界の帝王マイルス・デイヴィスを初めて映画化した本作から、予告編映像が解禁となった。1970年代後半のニューヨーク。長らく音楽活動を休止中のマイルス・デイヴィスの自宅に、彼のカムバック記事を書こうとしている音楽記者デイヴが押しかけてくる。しかし体調不良に苦しみ、ドラッグと酒に溺れるマイルスは、創作上のミューズでもあった元妻フランシスとの苦い思い出にもとらわれ、キャリア終焉の危機に瀕していた。やがて、デイヴと行動を共にするうちに、悪辣な音楽プロデューサーに大切なマスターテープを盗まれたマイルスは、怒りに駆られて危険なチェイスに身を投じていく。その行く手に待ち受けるのは破滅か、それとも再起への希望の光なのか…。ジャズ・ミュージックの歴史を語るうえで欠かすことのできない巨人にして、既存のジャンルやスタイルの枠を軽々と打ち破り、革新的なサウンドを創造したマイルス・デイヴィス。ドン・チードルが満を持して監督デビューを飾った本作は、クラウド・ファンディングで製作資金を募ってまで実現にこぎつけた念願のプロジェクト。70年代後半、5年ものキャリア空白期にスポットをあて、史実とフィクションを織り交ぜながら、まさしく偉大なる“帝王”の音楽と人生の本質に迫っていく。このほど、ジャズトランぺッターの日野皓正、現在ジャズピアニストとして活動する大江千里といったミュージシャンからも絶賛のコメントが寄せられた予告編では、マイルスの名曲「So What」をフィーチャー。トランペットの特訓を積み、マイルスの外見、性格、仕種を完璧なまでに体現したドン・チードル迫真の演技を垣間見ることができる。気まぐれ、かつ傲慢で、ユーモアのセンスや危うい狂気をはらみながら、圧倒的な才能とカリスマ性を放った帝王マイルスは、当時、表舞台から姿を消し、隠遁生活を送っていた。そのマイルスの自宅に、ユアン・マクレガー演じる「ローリング・ストーン誌」の記者デイヴが押しかけてくるところから物語は動き始めるのだが…。常に新たな挑戦を試み、音楽の可能性を切り開いたマイルスの、独創的なジャズ・セッションのような波乱に満ちたその人生の一端を、まずはこちらから覗いてみて。『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』は12月23日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月26日『裏切りのサーカス』の原作者ジョン・ル・カレと、“巻き込まれる”一般人を演じさせたら右に出る者はいないユアン・マクレガーがタッグを組んだ『われらが背きし者』が公開中だ。主演を務めるユアンといえば、『ゴーストライター』でヨーロッパ映画賞男優賞を受賞したイギリスを代表する人気俳優。本作では、ロシアン・マフィア(ステラン・スカルスガルド)との偶然の出会いから、世界を股に掛けた危険な亡命劇に巻き込まれていく、平凡な大学教授ペリー役を熱演。脚本に惚れ込んだユアン自ら、出演を熱望したという。いまや45歳の中堅俳優となったユアン。ロンドンの名門ギルドホール音楽演劇学校を卒業後、しばらくはTVドラマ界で活躍していた彼が、一躍世界にその名を広めるきっかけとなったのが、斬新な映像表現が話題を呼んだダニー・ボイル監督の大ヒット作『トレインスポッティング』。その後は『ムーラン・ルージュ』『ビッグフィッシュ』や、『スター・ウォーズ』新3部作では若き日のオビ=ワン・ケノービを演じるなど、超大作からアート系作品まで数多くの作品に出演し、現在もイギリスとアメリカの両国で活躍。出世作『トレインスポッティング』の続編『T2:Trainspotting』(原題)も、2017年1月27日(現地時間)に全英公開を控えている。なんと今年、日本では、そんな彼の出演作が3本連続で公開される。『われらが背きし者』に続き、ナタリー・ポートマンが製作と主演を務めたロマン・スペクタクル『ジェーン』が10月22日(土)より順次公開。『われらが背きし者』とは一転、髭と太眉で見事な悪役に大変身し、ナタリー扮するヒロインのジェーンを地の果てまで追い続ける、恐ろしいならず者集団のボス、ビショップを怪演している。一方、“ジャズの帝王”と呼ばれたマイルス・デイヴィスが創作活動を休止した、空白の5年間の真実に迫る『MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間』(12月23日より順次公開)では、マイルス・デイヴィスのカムバック記事を書こうと目論む、音楽誌記者デイヴに扮する。同作は、『アイアンマン』シリーズなどで知られるドン・チードルが監督・主演を務めた渾身の一作。ユアンは、破天荒なマイルスに振り回されながらも必死でついていく、愛すべきキャラクターを作り上げている。さらに、来年にかけてもユアンの活躍は目覚ましい。前作のファンも多く、いまから大きな期待が寄せられている『T2:Trainspotting』ほか、エマ・ワトソン主演でディズニーの名作アニメを実写化した『美女と野獣』では、蝋燭に変えられた召使いのルミエール役に。名優イアン・マッケランと掛け合いを見せた海外版ティザー予告編の再生回数は、公開24時間で9,180万回を突破し、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を抜いてティザー予告編の初日再生回数記録を更新することになった。そして、目の肥えた海外ドラマファン&映画ファンが関心を寄せる、コーエン兄弟の大人気TVシリーズ「FARGO」の新シリーズ(シーズン3)の主演にも決定!なんと一人二役で双子の兄弟を演じ分けることになるという。また、役者としてよりいっそう精力的に活動するかたわら、監督デビュー作品となる主演作『American Pastoral』(原題)の公開も来年に控えており、とにかく話題が盛りだくさん!ますます活躍の場を広げる、この男から目が離せない。『われらが背きし者』はTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)
2016年10月21日アンダーカバー(UNDERCOVER)の2017年春夏ウィメンズコレクションが、パリ・ファッション・ウィーク4日目の2016年9月30日(金)に発表された。アンダーカバーの今季は、ピアニストのビル・エヴァンス、トランペット奏者のマイルス・デイヴィスといったアーティストたちが彩っている。彼らの名前や名盤はプリントとなり、愛する楽器たちはモチーフとなって落とし込まれた。トランペットモチーフのパンツ、ピアノやチェロなどを散りばめたジャケット、サックスプリントのロングTシャツ。それら洋服たちが奏でるサウンドは、リラクシングで心地よい。そして、そのムードは全体を包み込み、カーディガンやボーイフレンドデニムなど日常的で着心地のよいものが揃っている。カジュエルウェアには、リデザインの考えを宿して上品に仕立てる。ミリタリーパンツにはシャーリングを入れて、ワークジャケットには異素材を貼り合わせてロングコートに。また、パールのネックレスやサンバイザー風つば広ハットなどの小物たちも品よくまとめるための一仕事を担う。一方で、クラシックウェアはストリートへと変化。ツイードジャケットは、ミリタリー調のポケットとトリコロールテープを添えて躍動的に、ナポレオンジャケットは、タオルのような素材を用いてカジュアルダウンさせた。チェック柄のツイード生地で仕上げたカーゴパンツ、ドット柄のノーカラージャケット、f字孔にくり抜いたスーツもある。スポーツミックスも今季のスタイル。足元は、ラインソックス×スニーカーがお気に入りのようで、ピアノの鍵盤をモチーフにした可愛らしいソックスも登場している。ピンヒールにも同様に、カラフルソックスとコーディネートする。
2016年10月04日ヴィオラ・デイヴィスが、犯罪映画『Widows』に出演することになった。監督は『それでも夜は明ける』のスティーヴ・マックィーン。脚本はマックィーンと、『ゴーン・ガール』の原作と脚本を書いたギリアン・フリンが共同執筆する。その他の情報映画は、1983年にイギリスで放映されたテレビのミニシリーズのリメイク。4人の強盗犯が、犯罪に失敗して死んだ後、彼らの未亡人たちが、残された仕事を終わらせようとする物語だ。デイヴィスの最新作は、現在公開中の『スーサイド・スクワッド』。次回作は、年末に北米公開される『Fences』。共演はデンゼル・ワシントンで、ワシントンは監督も兼任する。デイヴィスとワシントンが共演したブロードウェイ舞台劇の映画化で、オスカー狙いと位置づけされている。文:猿渡由紀
2016年09月28日『6才のボクが、大人になるまで。』で2度目のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、監督したドキュメンタリー映画『シーモアさんと、大人のための人生入門』の日本公開も控えるイーサン・ホーク。彼が、“ジャズ界のジェームズ・ディーン”といわれたチェット・ベイカーを演じた『ブルーに生まれついて』から、ブルーが印象な場面写真とコメントが到着した。50年代のウエストコースト・ジャズシーンを代表するチェット・ベイカー。黒人アーティストが主流のモダン・ジャズ界において、あのマイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気を誇るといわれたトランペッターにして、シンガー。甘いマスクとソフトな声で多くのファンを魅了したが、麻薬に身を滅ぼし、過酷な日々を送っていた…。本作は、1人の天才ミュージシャンの転落と苦悩を描くとともに、ある女性との出会いによって再生する姿を描いたラブストーリー。主演のイーサンは、6か月に及ぶトランペットの集中トレーニングを受け、歌声も披露。早くも「アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるのでは?」と批評家が絶賛するほどの迫力の熱演を見せている。このたび到着したのは、本作の2枚の劇中写真。イーサン演じるチェット・ベイカーが、フォーマルな黒いスーツにオールバックで、しっとりとムーディーな空気を醸し歌う姿と、オープンカラーのシャツをセクシーに着こなし、トランペットのトレーニングに打ち込む姿の対照的なカットだ。どちらの写真も、円熟期に入ったイーサンの横顔が、渋い大人の香りを漂わせている。イーサンは、没後約30年たったいまもなお、新たなファンを獲得し続ける悲劇の天才を演じるにあたり、「僕が表現したかったのは、“悪い”仮面の下に隠された人間の姿だ。チェット・ベイカーに対する愛情が感じられなければ、彼を演じたりしない。もちろん修正を加えて美化したくもない。彼はたくさんの問題を抱えた人間だった。僕はそういう人物を、愛情を持って演じたかったんだ」とコメント。チェット・ベイカーの人間としての弱さや美点を知ったうえで、愛情を持って役を表現したことを明かしてくれた。渋さ極まるイーサンが愛情を込めて演じるモダン・ジャズ界のスターに、我々はほれぼれするに違いない。『ブルーに生まれついて』は11月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年08月14日ポール・スミスがApple社提供の定額制音楽配信サービスApple Musicのキュレーターに任命され、自身の趣味やキャリアに影響を与えた楽曲をセレクトした3つのプレイリストを作成。8月8日よりApple Musicにて配信が開始した。作成したプレイリストはそれぞれ、ポール・スミスと音楽の関係を示す特定の側面にフォーカスされており、1つ目のプレイリスト「Around the World in 20 Tracks(ともに世界中を旅したお気に入りソング)」にはAstral Weeks(ヴァン・モリソン)、A Day In the Life(ビートルズ)、Living for the City(スティーヴィー・ワンダー)など、いつも立ち戻る原点ともいえる1960年代、1970年代の名曲を中心にピックアップされている。2つ目のプレイリスト「Something Old, Something New...(サムシングオールド、サムシングニュー・・・)」はヨーロッパの言い伝えであるサムシングフォー(4つの何かを身につけると幸せになれる)にちなんで過去と現在を融合した4つのパートで構成されている。選曲はTouch Me(ドアーズ)、You Can't Always Get What You Want(ザ・ローリング・ストーンズ)など。3つ目のプレイリスト「From Herbie to Holiday(ポール・スミスとジャズ)」にはMy Favorite Things(ジョン・コルトレーン)、Milestones(マイルス・デイヴィス)など若かりし頃に小さなライブ会場で生演奏を聴いた貴重な思い出が詰まったものとなっている。
2016年08月10日『ホテル・ルワンダ』のドン・チードル主演最新作「Miles ahead」(原題)が、『MILES AHEADマイルス・デイヴィス空白の5年間』という邦題で、12月23日(金・祝)より日本公開されることが決定した。帝王マイルス・デイヴィス(ドン・チードル)は、1970年後半の5年間、すべてのミュージックシーンから姿を消した。ひとりきり自宅にこもった彼は、慢性の腰痛に悩まされ、ドラッグや鎮痛剤の影響ですさんだ生活を送っていた。そこへしたたかな音楽レポーター、デイヴ・ブレイデン(ユアン・マクレガー)が強引におしかける。それから2日間、ふたりは盗まれたマイルスの最新曲のテープを取り戻すため思わぬ追跡劇に巻き込まれる。もともと気まぐれなマイルスの言動に拍車をかけるのが、元妻であり彼のミューズでもあったフランシス・テイラー(エマヤツィ・コーリナルディ)との破綻した結婚生活の思い出だ。苦悩と絶望から死をも考えたマイルスだが、音楽から救いを見出し、復活への道を模索していく…。ジャズ界に留まらず、すべてのミュージシャンのカリスマとして、いまでも語り継がれるマイルス・デイヴィス。彼の映画化を熱望し、マイルス本人を描いた初の映画を実現させたのは、『ホテル・ルワンダ』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた実力演技派俳優のドン・チードル。本作で彼は、初監督を務めるほか、共同脚本、制作、そして自ら主演も務める。『アベンジャーズ』シリーズからスティーヴン・ソダーバーグ、ポール・トーマス・アンダーソンといった名だたる監督の作品に出演し、映画以外のテレビシリーズ、舞台俳優としても多様で奥深い役柄を演じ、幅広く活躍しているドン。彼がマイルスに起きた出来事からインスピレーションを得たストーリーは、マイルスの家族からも「最高だ!」と絶賛されているほどだ。ドンは、トランペットの吹き方も限界まで練習し、マイルスのあらゆる時代、あらゆるスタイルの音楽を映画に組み込み、ラストのライブシーンでは実際にマイルスとの共演経験もある、ハービー・ハンコックやウェイン・ショーターに加え、現在のジャズシーンで活躍中のエスペランサ・スポルディング、ゲイリー・クラークJr、アントニオ・サンチェスらが華を添えてる。音楽担当のロバート・グラスパーもまた、マイルスへの敬意を表するに値するサウンドを作り上げており、マイルスが自分の音楽を表現した言葉“ソーシャル・ミュージック”の精神が映画全般に行きわたり、マイルスに思いを馳せることができる幻想的な一作となっているようだ。『MILES AHEADマイルス・デイヴィス 空白の5年間』は12月23日(金・祝)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年07月31日『6才のボクが、大人になるまで。』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたイーサン・ホークが、50年代に活躍した伝説のトランペッター、チェット・ベイカーを演じ、昨年の第28回東京国際映画祭コンペ部門に出品された『ブルーに生まれついて』(原題:『BORN TO BE BLUE』)。本作が11月26日(土)より日本公開されることが決定し、ポスタービジュアルが解禁となった。黒人アーティストが主流の1950年代モダン・ジャズ界において、その甘いマスクとソフトな歌声で女性を虜にし、あのマイルス・デイヴィスをも凌ぐ人気でファンを熱狂させていたジャズ界の異端児チェット・ベイカー。一世を風靡するが、麻薬に溺れ、どん底の日々を送っていた彼は、自身の人生を描いた映画の出演でひとりの女性と出会ったことをきっかけに、愛と償いの機会を模索する…。本作は、そんなひとりの天才ミュージシャンの転落と苦悩を描くとともに、ある女性との出会いによって再生する姿を描いた大人のラブストーリー。主演のイーサンは、6か月に及ぶトランペットの集中トレーニングを受け、劇中では歌も披露。『6才のボクが、大人になるまで。』では自身2度目のアカデミー賞助演男優賞にノミネートされた彼は、その後もジャンルを問わずに活躍。いま俳優として乗りに乗っており、本作で「主演男優賞にノミネートされるのでは?」と批評家が絶賛するほどの迫力の演技を見せている。劇中には、イーサンが歌う「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」をはじめ、「レッツ・ゲット・ロスト」「虹の彼方に」「ボーン・トゥ・ビー・ブルー」など数々の名曲が登場し、しっとりと本編を彩っている。また、ポスタービジュアルでは、一面ブルーに染まった空と海が連なるウェストコーストの浜辺に、きらりと光るトランペットを手にしたチェット・ベイカーと、その膝の上に横たわり、熱っぽい視線を送る女性の姿が。2人の間に流れる、匂い立つような濃密な空気には思わず引き込まれそうに。チェット・ベイカーが命をかけて表現し続けた音楽と、一生を通して求め続けた愛を映し出すビジュアルとなっている。チェットを題材にした映画には、写真家ブルース・ウェーバーによるドキュメンタリー映画『レッツ・ゲット・ロスト』(‘89)があるが、本作はまたひとつ新たな伝説となりそうだ。『ブルーに生まれついて』は11月26日(土)よりBunkamura ル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年07月20日ジーナ・デイヴィスが、インディーズのコメディ映画『Don’t Talk to Irene』に出演することになった。その他の情報主人公アイリーンは、太っていて、友達のいない女子高生。学校を停学になり、老人ホームで地域奉仕を命じられた彼女は、入居者である老人たちを、ダンスのリアリティ番組に出演させようと試みる。アイリーンは密かにチアリーダーにあこがれており、ダンスをするのに完璧な容姿は必要ではないということを証明するのが目的だ。デイビスの役柄はわかっていない。監督はパット・ミルズ。デイビスは『偶然の旅行者』(1988年)でオスカー助演女優賞を受賞。『テルマ&ルイーズ』(1991年)でも、主演女優部門にノミネートされた。その後、『プリティ・リーグ』(1992年)、『ロング・キス・グッドナイト』(1996年)、『スチュアート・リトル』(1999年)などに出演。近年は、テレビやインディーズ映画に出演しており、最近はティム・ロビンスと共演するインディーズ『Marjorie Prime』を撮り終えている。文:猿渡由紀
2016年06月25日「パレスホテル東京」ペストリーショップ「スイーツ&デリ」(B1F)にて、本格フランス料理「クラウン」(6F)のシグニチャーデザートとして愛され続けてきた「ピアノ ショコラ」が、3月19日(土)より販売されている。まるで本物のグランドピアノのような「クラウン」のデザート「ピアノ ショコラ」は、フランス・ヴィエンヌにて開催されたジャズフェスティバル出演のあいまにフランス料理の名店「ラ・ピラミッド」を訪れたジャズの帝王マイルス・デイヴィスのために、レストランシェフが特別に贈ったことで誕生した逸品。これが、「クラウン」に受け継がれ、2003年よりレストランで提供されてきた。今回、多くのゲストの要望に応えるかたちで、3月19日(土)“ミュージックの日”よりペストリーショップでも完全予約制(購入日の3日前まで)にて購入することができるようになった。価格は、6,000円。ピアノのボディは厳選されたヘーゼルナッツをキャラメリゼしたジャンドゥージャと滑らかなミルクチョコレートの2層の贅沢なムースで仕上げ、鍵盤やピアノを支える繊細な脚もすべてチョコレートで表現。芳醇なピアノの音色を連想させるエレガントで魅惑のデザートの世界を堪能できる。大切な記念日にサプライズで用意すれば、これまでにない驚きと感動を演出してくれるはず。(text:cinemacafe.net)
2016年03月23日